1.Kassa Overall『Go Get Ice Cream And Listen to Jazz』
ラップなのかジャズなのか、生演奏のサクサク鳴るドラムのスネアが心地良い。バッキングのピアノや弦楽器がクラシカルで上品な印象。生のNujabesのような豪華さ。
2.Hank Mobley『No Room For Squares』
ハードバップは気分が高まるので良い。スムースよりはグルーヴがあり、ビッグバンドよりは落ち着いている。大きい商業施設にある無印良品とかで流れてたら何となく店内に入ってしまいそうなオシャレさ。
3.Marty Paich『I Get A Boot Out Of You』
冒頭「It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」のビッグジャズ具合と次曲「No More」のスムース具合がギャップあって良い。「Love For Sale」や「Moanin'」のカバーも良い。
4.Isotope 217『Who Stole The I Walkman?』
ジャズと言っていいのかわからないくらいの実験音楽感。夕暮れの灰色の空の下、荒廃したビルの非常階段で一服しながら聴きたい雰囲気。アルバムタイトルも謎だがどことなくゾンビ映画の序盤のような、なにか不吉なことが起こる前兆のような不穏さを纏っている。
5.Bud Powell『Broadcast Performances 1953, Vol. 1 Of 6 Volumes』
子犬同士が戯れあってるみたいな感じでピアノやパーカッションが休むことなくずっと遊んでいる作品。くぐもった感じの音質がかえって温かさを感じさせる。
6.挾間美帆 / Miho Hazama's m_unit『Beyond Orbits』
ビッグバンドな「Abeam」から始まり、しっとりしたオペラのようなExoplanet Suite。「Can't Hide Love」はラテンの雰囲気を感じるサンバ風ジャズ。
7.Miki Yamanaka『Shades Of Rainbow』
アップテンポなビバップとゆったりしたジャズが堪能できる。転がるようなベースの上をステップを踏むピアノに、沿うように流れるサックスが良い。
8.Jeremiah Cymerman『Fire Sign』
ジャズと呼んでいいのかわからない程狂暴。暴徒と化したクラリネットやトランペットが電子ノイズと共に襲い掛かってくる作品。いつ騒音が鳴るかわからない恐怖。ほぼノイズミュージックだが、そこに温かさは感じられず、ただただ殺意におびえるような作品。ドアを閉めて鍵を閉めたくなる。
9.The Giuseppi Logan Quartet『The Giuseppi Logan Quartet』
フリージャズの真髄。フリージャズにはメロディやリズムがないから永久に何度も楽しめる新鮮さがある。森の奥でひそかに行われている謎の呪術的なドラムにヘロヘロなサックス。
10.Giuseppi Logan『More』
ピアノが炸裂するフリージャズ。「Wretched Sunday」が最高。
以上。