1．L‘Impératrice『Tako Tsubo』
今回タイトルになった「タコツボ」 。
日本では “ブロークンハート症候群”の事を“タコツボ型心筋症”と称する事もあり、それが本作の由来になっている。
ブロークンハート症候群は架空の病気ではなく、激しい感情的な苦痛によって引き起こされる“恋愛に纏わる燃え尽き”で、現代の科学ではまだ治療法が見つかっていない。
PerfumeのようなジャケにWinkの「淋しい熱帯魚」のような歌謡曲っぽい日本っぽさをどこか感じるディスコチューン。銀座の伊勢丹や三越で流れていれば最高。
2．Maryn E.Coote『Maskeread』
旧ソ連領エストニア産宅録ファンク、UKU KUUT（ウク・クート／このアルバムにも参加）の母親だというシンガー／プロデューサーMARYN E. COOTEによるレア音源をPPU（Peoples Potential Unlimited）が渾身編集コンパイル!!! 多くの録音を残すも、当時の国内事情により、そのほとんどを消却させられたという不遇な逸話からの解放、そして、やっとリスナーの耳に届くという流転の境遇にも心打たれます！
ローファイ感というか宅録の粗さと当時のアンダーグラウンド的背景が相まって、山下達郎をサンプリングしたVaporwaveのような異様な雰囲気を醸し出している。作品的には逆に趣がある仕上がりになっていて良い。
3．Nile Rodgers『It's About Time』
ファンクの帝王的存在Chicのナイル・ロジャースの作品。ゲスト人も豪華でおしゃれ。パリピの音楽的な雰囲気があるが、同時に2000年代の乙女ハウス的な煌びやかさがあってノスタルジーさえ感じる。Chicとしてはおよそ25年ぶりのアルバム。
☟シックの作品も同様に盛り上がる名曲揃い。
4．Joao Donato / Donatinho『Sintetizamor』
ブラジルのダフトパンクよろしく、ボサノヴァ×ソウルといった感じの作品になっている。ブラジリアン・ジャズの巨匠ジョアン・ドナートとその息子の作品のようで、特に「Lei do Amor」の雰囲気最高。
5．Niteflyte『Niteflyte』
山下達郎が「SPARKLE」でギターリフを用いた「If You Want It」やファンキーな「Sunshine」が良い。一人で家に帰る道中の車の中などで静けさと寂しさの中聴くと心地良さそう。寝る前に聴くのも良し。
6．Bruno Mars『24K Magic』
前作の『Doo-Wops & Hooligans』よりもクラブ色を増した本作。全体的にタイトル曲から音が良い。前作がブルース・カントリーなら本作はソウル・ディスコだ。
7．Black Devil『Disco Club』
まだハウス・テクノが出来る以前の音楽で78年製。ダフト・パンクのような雰囲気で、歌がほぼないミニマルな作風。重いバスドラとスネアの安定したリズムが落ち着く。
8．Future Flight『Future Flight』
1曲目は疲れを癒してくれるしっとり目のヒーリング系ソウル。以降は程よいテンションのファンク。ベースのグルーヴ、四つ打ちのリズム、シンセのエッセンスすべてが
9．Lizzo『Cuz I Love You』
新旧のR＆Bやソウル、ディスコを寄せ集めたような作品。パワフルなLizzoの歌声が良い。テンションを上げたい時に最高。80年代ディスコのような「Juice」の中毒性が高い。
10．Kagami『Star Arts』
全体的に中毒性が高いクラブで盛り上がる曲が多い。ジャンル的にはテクノだが、サンプリングなどを考えると全体的にはディスコ的な雰囲気に仕上がっている。「Tokyo Disco Music All Night Long」はジャパニーズ・テクノのクラシック的名曲。
その後の『Spark Arts』は若干落ち着いたような作風。「Tiger Track」「Delight Head」は今までの中毒性の高い作風で2000年代のテクノ風の作風。
以上。
