☟下記はTsunaki Kadowaki🐾氏のプレイリストだ。良い意味で狂ったJ-POPリミックスがまとめられている。
1．Aphex Twin『26 Mixes for Cash』
原曲がクソだからリミックスするといIkebana: Merzbow's Amlux Rebuilt, Reused And Recycledう氏のリミックス・ワーク集。原曲が感じられる作品と原曲を使っていないのではと思うような作品の両方が混在する。一切原曲を感じないBUCK-TICKに対してほぼ原曲まんまのNine Inch Nailsのリミックスなど極端さが面白い。セルフカバーもあり、ほぼ新譜のような原曲崩壊リミックスもあり、半オリジナルアルバムと言っても過言ではない。
APHEX TWIN、1994年のインタビュー。
— PussySurfers (@ButtholeGalore) 2016年4月25日
－日本のバクチクとか、ナーヴ・カッツェとかリミックスしてますが、なぜOKしたんですか？ pic.twitter.com/NYn6ediwfm
2．TM Network『GET WILD 30th Anniversary Collection - avex Edition』
しつこいぐらいに「Get Wild」を堪能できる作品。前半はライブ音源。後半はカバー&リミックス。「Get Wild 2015 （“30th FINAL” Version）[2015/3/22 横浜アリーナ](★)」だけで30分弱ある。ユーロビートのDave Rodgersも最高だし卓球のリミックスも可愛らしい雰囲気。
3．Bullet For My Bloody Valentine『The Loveless Poison』
bulletformybloodyvalentine.bandcamp.com
My Bloody Valentineの "Loveless "とBullet For My Valentineの "The Poison "をスローダウンし、良い部分を切り取って重ね合わせ、ドローンノイズのようなアルバムに仕上げています。（原文ママ）
ほぼマッシュアップと言ってもいだろう。感覚的にはVaporwave的なプランダーフォニックスに近い感覚で、元がシューゲイザーだからかノイズ系アンビエントに近い作風になっている。
4．広末涼子『RH Remix』
くるり岸田の「大スキ！」リミックスはクラシック演奏会場の隣の市民ホールでの歌イベントが融合してしまったようなハーモニー。
広末涼子の“RH Remix”が凄すぎる。
— 踊る熊 (@DansingParacite) 2022年10月4日
Remixを岸田繁やSTEREOLABなどが担当する謎の豪華さ。
内容はJ-POPの親しみやすいメロディを一応残しながらも音響で攻めすぎて、結果的にどの曲もIDMやサイケ的な感触になっている。
「Majiで恋する〜」のノイズロック化には思わず笑った。 https://t.co/LnFGm7LagH
5．三波春夫『オマンタせしました! HARUO IN DANCE BEAT』
「お客様は神様です」のフレーズを生み出し、村田英雄と長年のライバルであった三波春夫のリミックス作品。自身で作詞作曲するなど精力的だが、本作のように若年層受けを狙ってクラブチックなテイストにしてジュリアナ東京でライブを行ったり、ラップ調で歌を披露したりと当時69歳にして精力的な活動をしている。
6．Merzbow『Ikebana: Merzbow's Amlux Rebuilt, Reused And Recycled』
セルフリミックスを含めた『Amlux』のリワーク作品。原曲がノイズなのでほぼ新譜。IDM系のテクノのコンプ盤のような感じで、サンプリング的にMerzbowのフレーズを活用している。
7．椎名林檎『百薬の長』
椎名林檎の初リミックスCD。今までトリビュートやセルフカバーなどはあったものの本作はクラブで流せるような作品に仕上がっている。電気の2人が良くて、砂原良徳の初期飛行機三部作を彷彿とさせるイントロに近年のMETAFIVEのようなビート、石野卓球の80年代ディスコのようなリミックスが最強。
8．Nav Katze『Never Mind The Distortion』
1984年から活動する二人組女性ユニット。ロックを基本としているが、本作品はテクノやアンビエント色が強いリミックス作品となっている。Aphex TwinのリミックスがAphex Twin過ぎる。トランスを感じる「Crazy Dream (Retro 313 Future Memory Mix)」も最高。
1994年発売された『ＯＵＴ』と『うわのそら』の2枚のアルバムからのリミックス集。ウルトラマリン(Ultramarine)、エイフェックス・ツイン(Aphex Twin)、Reload、Global Communication、ブラック・ドッグ(Black Dog)などテクノの精鋭たちの手でナーヴ・カッツェを再構築している。
9．元ちとせ『元唄 幽玄 ～元ちとせ奄美シマ唄 Remix～』
冒頭の坂本慎太郎RemixからCorneliusっぽいチルな雰囲気で既にトランス気味。Ras GのRemixなんてサイケアンビエントだし、郷土資料館の奥底で鳴ってそうな雰囲気。畠山地平Remixは元ちとせが濁流となり、洪水が起こっている。坂本龍一Remixはアンビエントの中で元ちとせの声が聴こえてくるような仕上がり。
10．Danny Elfman『Bigger. Messier.』
原曲も最高だが、本作はリミキサー陣がテクノ畑の人かつIDMやインダストリアル系なので最高にメタルでエレクトロなリミックスになっている。KORNの『Got The Life』みたいな雰囲気。冒頭からスクエアプッシャーなの炭酸開けた時に吹き出す泡のように勢いが凄い。Borisのミックスがカッコ良過ぎて日本が誇れる感じがする。
Zach Hillやイギーポップも参加しててもう訳がわからない。トレント・レズナーはさすが作風に合う。
☟オリジナルはこちら。ダニー・エルフマンのソロ名義では1984年に出した1stから37年越しの2021年リリースの2nd。こちらもインダストリアル・ロックな雰囲気で最高。
以上。
