Franz K EndoのMAD動画のように、アニメやその他様々なソースからのボイスサンプルに、煌びやかなシンセ音が鳴っていて、ビートはほぼ無い。走馬灯のBGMみたいな雰囲気である意味癒される。1曲が短くタイトルも意味不明。Atlas氏の『イルカの夢でさようなら』のような、インターネットアングラ音楽っぽい雰囲気。
2.アレルギー『エル・ドラド』
「Poker Face City」はなんか歌い方も相まって90年代ビジュアル系っぽい雰囲気。全体的にライブ音響のようなサウンド。「追放者」は比較的落ち着いたサウンド。
3.Hipgello『Anthology』
「酸素と真空管」から激しいディストーションとボーカル。90年前後のUKオルタナっぽい雰囲気で、グランジを感じる。タイトルも曲の雰囲気もどの邦楽探しても無いような唯一無二感がある。玉川裕高という天才によるバンド。プログレの如く12分強もある「愚の骨頂」は後半ほぼインスト。DISC2はライブ盤。実はこのDISC2の方が演奏にドライブ感があってアガる。「水の泡で落胆」から最高。
4.エド『街の灯』
のっけからレゲエのリズム感を持ったフォークやブルースって感じで、若干音が熱帯夜のような暑さを帯びている。無名のアーティストで情報がほぼないのにここまで惹かれる。レコーディングは当時の観客が録った音やデモ段階の未発表曲ばかりで、主に78~82年に行われたライブ音源を中心に収録されている。夜聴くと励まされる気がする。
5.秋山勝彦『Adolescence』
「地球儀行進曲」から宅録感満載のインストサウンドで開幕。「mental sketch modified partⅢ」もインスト。「夢みるように眠りたい」は歌モノだが、宅録の音数の少ないサウンドだけに歌声が映えるし、かえって味がある。鍵盤ハーモニカの音やチープなドラムマシンの音。原マスミのような夢の中みたいなサウンド。「砂丘を渡る」も最高。P-MODELの「地球儀」カバーでラスト。
6.螺旋階段『不思議なところ』
デモテープくらい簡素なトラックでNo Waveのような雰囲気がある。非常階段に比べると音楽的な感じがある。「Automatic Doll」「白い彼方へ」とか結構カッコ良い。
7.The Sexual『Complete Discography 1983-1985』
どの曲も曲調が似てしまってる感じがするが、なぜか中毒性のある「愛国者」。タイトルも尖っているものが多く、最初から最後まで一定の温度感で安定して楽しめる。一人家で籠って作業してる時とか良い。
8.The Swankys『Never Can Eat Swank Dinner』
何回でもオカワリできる程の30分弱のジャパニーズ・パンク。そこまで激しさは無く、程よい温度感で落ち込んだ時に聴いても元気が出そう。
9.Space Invaders『99% Orgasm』
初期の電気グルーヴ『662 BPM BY DG』みたいな下品・おふざけ感、チープさを兼ね備えたラップ。まさか前述のSwankys解散後の新プロジェクトなんて思わない。「人生」から「電気グルーヴ」に転向したみたいな感じか?
ラップ調にしたパンクって感じ。ラップなし、ボーカル無しの「Hello Boredom」からちょっとくどい感じがする(3パターンぐらいある)。デジタルパンクって感じで、まさに今の時代に聴きたいおふざけ感。どんぐりずも初期はこんな感じだった。
10.絆創攻『絆創攻』
令和の時代に珍しいパンク・スタイル。ビジュアルもキメている。お気に入りとしているアーティストがザ・スターリン、INU、GAUZE、G.I.S.M.、LAUGHIN' NOSE、THE STAR CLUB、アナーキー、怒髪天など、70~80年代パンクシーンのレジェンドばかり。ちゃんとサウンドも80年代を感じさせるような熱気があり、ボーカルの少ししゃがれたがなり声とパワーで押し切っている感じが良い。まだメンバーが20歳ほどなのが凄い。「ゴキブリの唄」は名曲。「傘」はミチロウっぽい。
以上。