1.MSHR『Emergent Knot TracesⅠ』
聞き続けていると耳鳴りがしそうな程メロディのないただの電子ノイズが続く。廃業したゲーセンでひっそりと電気が生きててぶっ壊れたレトロアーケードゲームが鳴り続けているような不可解なサウンド。
2.Trevor Powers『Mulberry Violence』
電子的に様々な音楽要素を詰め込んだ作品。歌モノのOneohtrix Point Neverと言う感じのサウンドが続く。
3.KOEOSAEME『ANNULUS』
「遠い未来に作られる予定のドキュメンタリーのための音楽」とのこと。ジャケも最高だが、意味不明な数字の羅列タイトルに、即興演奏のようなフリージャズ風な楽曲群が面白い。東南アジアの民族音楽からのインスピレーションを受けたようだ。
4.Holger Hiller『As Is』
ドイツの80年代ニューウェーブチックなシンセ感とクラウトロック感のある作品。インダストリアル要素強めのクラフトワークと言う感じのテイスト。
5.Andy Stott『Faith in Strangers』
Aphex TwinやOPNのような美しさやダークさがある。この曲を聴きながら周囲に誰もいない曇り空の下の廃墟を散策すると異世界へ来た気分になるだろう。
6.Genetics and Windsurfing『Nonlinear Record』
好きな曲を探そうとザッピングしてる間に曲が終わってしまったようなアルバム。プランダーフォニックス的で色んな音が散りばめられているが、Merzbowっぽい電子ノイズが心地良い。各曲タイトルも。
7.L'Rain『Fatigue』
短いひと時の夢のような楽曲群。現実離れした場所で聴きたい。ブレークになる数秒の曲もユニークで良い。この作品から短すぎるトラックはSpotifyの方で再生回数がカウントされないことがわかった。
8.Wojciech Rusin『Syphon』
3Dプリンターで生成した楽器など様々な楽器を用いて作られた作品。一見エレクトロニックだが生演奏的でもある。楽器制作など背景にテクノロジーを感じさせるエレクトロニック、まさにテクノだ。
9.The Cop Killers『The Cop Killers』
ポスト・インダストリアルで評されている作品で、暴力温泉芸者のような長尺で様々な音やボイスが入り混じっている。電子音の大渋滞といった雰囲気。
10.Photay『Waking Hours』
「Warmth In The Coldest Acre」はヒーリング要素の強いハウス的な作品。「The People」のように80年代ニューウェーブ、ポスト・パンク的な作品も良い。民族音楽的な要素もあり「Pressure」のようにクラシカルかつニューエイジ的なハウス作品もある。
〈補足〉
サーキッドベンディングという、電子玩具を工作して楽器のように変な音を出すといったものがあるが、下記の動画を見ると結構興味深い。
以上。