ステルス失敗!!!!! pic.twitter.com/QmgUEhKWHs
— J太郎 (@fgg12e) 2022年4月14日
そーいや、ガチ馬骨でしたね(思い出した pic.twitter.com/m2oWRYoIjq
— Rs://1984[arus]@メンテ中 (@R1984_cal) 2022年4月14日
―――ステルスメジャー、平沢進
— Susumu Hirasawa (@hirasawa) 2009年10月26日
人に平沢進を聞かせたら、洋楽ってよくわからんっていわれた
— まえはらはかせ (@mary02281) 2016年10月2日
—そんな時代にあって、若者たちはどんなふうに生きていけばいいと思いますか?
平沢:答えはひとつしかありません。「好きなことをやる」。それしかない。「好きなことをやっても、生きていけないよ?」と教えられてきましたよね。可能性に目を向けるよう教えられながら、実は不可能性の選択に安全、安心が保証されているような社会に住んでいるからです。つまり「言われた通りにやれ、考えるな」です。
でも、好きなことをやって「その人でしかないようなあり方」をしていない限り、その人自身も周りの人も幸せにならず、幸福な社会貢献も成立しないと、長年生きてきて確信が持てるようになりました。誤解なきよう。好き勝手な無責任な振る舞いを奨励しているわけじゃありません。自由には責任が伴います。
好きなことをやっても怖くない時代が、おそらくもう少ししたら来るんじゃないかという気がしますね。それが来年なのか、50年後なのかはわからないんですけど、そういう転換をしなきゃいけないときがきます。じゃないと、もう無理。無理なんですよ。
本記事は平沢進の音楽性に着目した上で様々な電子音楽のスタイルについてを紹介していく。ジャンル分けについては個人的な独断と偏見で仕訳けているため異論もあると思うが、ディスク・ジャンル紹介のガイドのような形で作成した。おそらく平沢進本人は音楽の定義付けに関しては肯定的なスタンスではないだろう…。そもそも定義付けは完璧なものではなく、各々が「これは〇〇だ」と感じる感覚の方が面白いのだ。
■Rock
映画『スクールオブロック』に出てきた音楽のジャンル一覧、気になって調べたらあった pic.twitter.com/bOr1OIA1Hg
— 𝑷𝒆𝒕𝒆𝒓 (@zippu21) March 30, 2022
Progressive Rock
実際はP-MODEL結成以前のバンドMandrakeの曲のため1970年代前半から後半にかけての楽曲が多い。収録曲のほとんどは平沢進がソロに転向する1989年頃に再録されたものだが当時の音源も多い。Vol.2の方はプログレと言うよりも電子音楽の実験音楽風だ。
70年代と言えば、プログレ=キング・クリムゾンといった雰囲気がある。平沢進自身も長髪にし、当初はプログレで活動していたが、80年代に入るころにKraftwerkのテクノポップ・ブームに入る。機材をピンクに染め上げてP-MODELとしてデビューしていったのだ。
<作品例>
■Nektar『A Tab in the Ocean』
■Van der Graaf Generator『The Least We Can Do Is Wave to Each Other』
Synthpop
日本ではテクノポップとして知られ(Kraftwerkが後に『Techno Pop (Electric Cafe)』という作品をリリースする)るが、通例はシンセポップだ。「美術館であった人だろ」でデビューするが、デビュー2作品目までで、以降はダークな色を纏っていく。YMOも4作目にてダークな曲調の『BGM』をリリースする。
☟下記のように初期作品は結構カバーされていたりする。POLYSICS然りSKYFISHER然り、ルーツのようにステルス的に多くのアーティストに影響を与えているのだ。海外のZom Zomsがカバーした「Love Story」は日本語めちゃくちゃなので面白い。
アメリカのバンドZOM ZOMSがP-MODEL「ラブストーリー」のカバーを超適当な日本語でやっていて、これがかなり面白い。11/23 吉祥寺 Switched On!のDJでかけようかな笑。byハヤシ pic.twitter.com/ik8w0p8gl3
— POLYSICS (@POLYSICS_TOISU) 2016年11月12日
<作品例>
■DEVO『Q:Are We Not Men? A:We Are DEVO!』
■Gary Numan『The Pleasure Principle』
■Vidra『Tributo a Susumu Hirasawa』
Post Punk
甲本ヒロトが言った『ルール破ってもマナーは守れよ』に、パンクのすべてが詰まってるんだよな。究極、赤信号は渡っても良いと思う。轢かれて死んだらテメエのせいだ。そんなことよりも、ちっちゃい子供の前でだけは、赤信号を絶対に渡っちゃいけないんです。これこそがパンクです。わかりませんか。
— 三浦 希 (@miuranozomu) 2019年1月8日
一気にダークサイドに堕ちた感があるが、その3rd『Potpourri』は最高の仕上がり。重めのギターの反響が素晴らしい。Another Gameではメンバーの右腕である田中が脱退した後の作品だが、あの名曲「フ・ル・ヘッ・ヘッ・ヘッ」収録。ピンクフロイドの「BIKE」カバーも収録。『Scuba』に関してはほぼ平沢のソロであり、宅録感があってまた違う雰囲気を醸し出している。
<作品例>
■XTC『Drums And Wires』
■Split Enz『True Colours』
■Colin Newman『A-Z』
Indie Pop/Rock
近年のソロ作品となるが、テクノらしい路線はほぼ核P-MODEL楽曲に収められるようになり、近年はインディー傾向の楽曲が挙がることが多くなった。最新作ではクラウス・ノミの「Cold Song」をカバーしており、実にオリジナル盤に収録された作品としては『Another Game』以来だ。
<作品例>
■St. Vincent『Masseduction』
■Jain『Zanaka』
■The Big Moon『Walking like We Do』
Symphonic Rock
P-MODEL時代、また過去のソロ楽曲をアレンジした2部作だが、オーケストレーションされており、ジャンル分けするのであれば「シンフォニック・ロック」と捉えられる。
<作品例>
■The Moody Blues『Days Of Future Passed』
■Pink Floyd『原子心母』
■Goth
Ethreal
イーサリアル(ethereal)って表現、ここ数年特にアンビエント系の音楽で見かけることが増えてきてるように思うけど、昔はなかった表現だよね?起点はどのあたりなんだろう。
— よろすず (@yorosz) 2022年3月23日
この2作はP-MODELの解凍~改訂にかけての時期の作品で、中でも『Aurora』はプログレ色が強く、長尺トラックとなる「トビラ島」はタンジェリン・ドリームに影響を受けたトラックだ。
☟ちなみに、メタルと言えば『Aurora』収録の「舵を取れ」はブラック・サバスの楽曲にインスピレーションを受けているように思える。
<作品例>
■Cocteau Twins『Garlands』
■The Cure『Disintegration』
■Sigur Rós『Ágætis Byrjun』
■Grouper『The Man Who Died In His Boat』
Death Metal/Black Metal
イタリアのダーク・エレクトロニックプロジェクト「InhVmaN」のリッカルド・ブレット氏のデスボイスを平沢のシンフォニックな楽曲と融合させた作品となっている。楽曲全体の雰囲気としてはデスメタルというよりはブラックメタルの傾向が強い。もといデスメタルはブラックメタルの派生ジャンルである。1曲目では「Cambodian Limbo」(『Blue Limbo』収録)の逆再生をサンプリングさせている。
<作品例>
■Carcass『Swansong』
■Madmans Esprit『무의식의 의식화 (Conscientization Of Unconsciousness)』
■Hardcore
Hardcore
P-MODELを結成しようと思ったがメンバーが集まらなくて急遽発足したプロジェクトが核P-MODELだった。1stは特にタイトルも攻めたものが多いように思える(主に「崇めよ我はTVなり」)。まさにビジョンはハードコアである。
<作品例>
■The Prodigy『Music for the Jilted Generation』
■Atari Teenage Riot『Delete Yourself』
Industrial Rock
9年ぶりに核P-MODELとしての『Gipnoza』が発表されたが、これにより核P-MODELの活動は存続する形となった(P-MODEL再結成は遠のいた)。『Gipnoza』の「それ行け!Halycon」では初期P-MODELをパロディとした作品になっており、キーボードソロは田中靖美によるもので、ライブでは福間創が担当した。
<作品例>
■Nine Inch Nails『Broken』
■KMFDM『Nihil』
■Ambient
New Age
平沢のソロが始まったのが平成元年の年だ。ソロ1作目の『時空の水』ではP-MODEL幻のアルバム『Monster』収録予定だったとされる「コヨーテ」「デューン 」が収録され、『Scuba』収録の「フローズン・ビーチ」がセルフカバーされた。『Virtual Rabbit』収録「我が心の鷲よ 月を奪うな」では冒頭でジャジーなピアノが弾かれている。
<作品例>
■Paul Winter『Missa Gaia / Earth Mass』
■Enya『Shepherd Moons』
Worldbeat
改訂P-MODELから2000年代までの平沢作品である。平沢のタイへの傾倒からか、アジアンテイストな要素が盛り込まれることが多くなった。『電子悲劇』収録「Black in White」ではガムランが用いられている。また軍歌や古代音楽のように感じるメロディも多く、複数の要素があるように思える。
☟『電子悲劇』収録「ASHURA CLOCK」ではイントロ部分が808 Stateの「In Yer Face」にインスピレーションを得たような出だしとなっている。
☟対してソロの方はタイに限らず様々な民族音楽を取り入れているように感じる
・台湾出身の農夫であり原住民歌手Difang氏
・ブルガリア民謡「Pilence Pee」
・トルコ軍歌「Ceddin Deden」
<作品例>
■Mahendra Kapoor『Aarti』
■Peter Gabriel『So』
■Enigma『The Cross Of Changes』
Ambient
平沢愛用のタルボギターで作られたギターアルバム。オフィシャルサイト限定で手に入れることができるが、平沢はバックコーラスのような形で声を出しているだけでインストである。
<作品例>
■Brian Eno『Thursday Afternoon』
■Tangerine Dream『Rubycon』
Ambient Techno
タイのSP-2にも評判が良かったとされる2作。90年代に入ってから旬名義のプロジェクトとしてリリースされた実験的な作品だが、明確に解散がされていないため、核P-MODEL同様に今後リリースされる可能性がないとは言い切れない。
<作品例>
■The Orb『Adventures Beyond the Ultraworld 』
■細野晴臣『Medicine Compilation』
Ambient Trance
ネット上でアーティストを集ってコーライティング的に作成されたアルバム。P-MODELの小西、海外のローデリウスの三人のプロジェクト。どうやら海外のローデリウス版と比べるとリミックスが違うらしい。
<作品例>
■Cosmosis『Psychedelica Melodica』
■Saafi brothers『Mystic Cigarettes』
■Trance
Trance
1992~1993年と言えば、散開後のYMOが再生し、YMOとして『テクノドン』をリリースした年だ。ことぶき光の影響もあってか、かなりトランスでレイヴな雰囲気となっている。また『Solar Ray』はソロ楽曲をP-MODEL風にアレンジしたセルフカバー作品だ。
☟『mosaic via post』ではP-MODELメンバーの中野テルヲもサンプルの素材という形で参加している。プノンペンモデルの方ではP-MODEL楽曲をカバーしている(「幼形成熟BOX」「ルルル男」)。
<作品例>
■Mijik's Magic Marble Box『Tokyo Trax』
■Hardfloor『TB Resucitation』
■電気グルーヴ『VITAMIN』
Psydub
ジャケットを見てわかる通り『Sim City』は平沢がタイの要素を取り入れたソロ作である。また『Switched-On-Lotus』は『Sim City』『Siren』などの作品からのセルフカバー作品であり、SP-2を追悼する意も含まれている。
☟下記がタイ民謡のカバーとして収録された「Seh Le Mao」の原曲?である。
<作品例>
■Shpongle『Are You Shpongled? 』
■Gaudi『Earthbound』
■Hallucinogen『InDub』
■現代音楽
Experiment
80年代に発足したプロジェクト"旬"楽曲のコンプリート作品が『Ooparts』だ。中にはP-MODELでも使用された「1778-1985」収録。サンプラーを使わず、オープンリールで自作楽器ヘヴナイザーを作成して作られた楽曲が多数収録されている。代替できるものは安価で収めて再現する平沢進の心意気は見習いたいものだ。"不幸のプロジェクト"では小西健司と共に出した最初で最後の作品が『不幸はいかが?』だ。この作品ではP-MODELの「サイボーグ」やAphrodite's Childをサンプリングして作成されている。
<作品例>
■Open Reel Ensemble『Open Reel Ensemble』
■Cluster『Zuckerzeit』
Modern Classical
P-MODEL結成前に田中靖美と作成した幻の音源。まさにウェンディ・カルロスや冨田勲のようなシンセサイザーを使用したクラシック作品となっている。
<作品例>
■Walter Carlos『Switched-On Bach』
■冨田勲『月の光』
Epic
本作品はワーク集でありコンピレーションアルバムだ。『映像のための音楽』はアニメ作品やゲーム作品等で作られた楽曲をまとめており、『Symphonic Code』では『デトネイター・オーガン』『グローリー戦記』の楽曲をまとめた作品だ。また『Ash Crow』はアニメ作品「ベルセルク」の楽曲のコンピレーション作品だがジャケットの自己主張が強い。
■澤野弘之『澤野弘之 NHK WORKS』
■Zack Hemsey『The Way』
■Globis『Epicon』
―――ジャンル分けについて
面白いサイト見つけた
— öh...! (@lmmnnnsd) 2022年4月12日
世界中に存在する主なジャンルをできるだけ包括的かつ最小限にまとめたリスト。ジャンルを手っ取り早く網羅するのに役立ちそう
ジャケットをタップするとYoutubeにて試聴できるのも便利!
1111 Essential Recordings of Music -https://t.co/qpaWDPKW0r pic.twitter.com/8pP6AuZY8c
音楽ジャンル、これぐらいざっくりなぐらいが分かりやすいかもね。 pic.twitter.com/uyEFztVS5s
— 𝑷𝒆𝒕𝒆𝒓 (@zippu21) May 9, 2022
☟下記動画では、太古から現代までの音楽史についてを7分ほどでまとめている。後半からはニューウェーブ以降の楽曲など、音楽スタイルの変化が目まぐるしく進んでいったことがわかる。