サンプリング音楽についてはもう十分下記のnoteにてまとめているので確認していただきたい。故NAVERまとめの産物を再掲載しただけのものだが、当時はVaporwaveが流行していたので読みごたえがあったはずだ。
☟下記記事もプランダーフォニックスについて述べている。90年代のサンプリング音楽について色々触れている。
1.Vampire Rodents『Lullaby Land』
HR/HMのようなジャケだが、サウンドコラージュによるアンサンブル集団だ。楽曲内容もHR/HMっぽい暴力的サウンドだが、ミュージック・コンクレートやヒップホップサウンド、かと思いきやインドのラガがあったりと自由。ノイバウンテンとTHE MAD CAPSULE MARKETSが同居してるようなサウンド。
2.John Oswald『Plexure』
サンプリング音楽を語る上で外せないのがこの作品。支離滅裂なカットアップで多くの楽曲をそのまま切り張りしただけの荒唐無稽な作品。まるでMTVをザッピングしてるようなサウンド。1989年に発表した『69 Plunderphonics 96』という作品は著作権侵害で回収騒ぎに。それを改変したのが本作。多くのアーティストを敵に回し、ジャケもコラージュのため、マイケルに怒られたという噂もある。
☟下記サイトより『69 Plunderphonics 96』を視聴することができる。
3.People Like Us『The Mirror』
マルチメディアアーティストのVicki Bennettによるプロジェクト。鏡の中の広い宮殿に捉われて永遠に彷徨い続けるような幻想的な悪夢のようなサウンドが広がる。
4.DJ Shadow『Endtroducing……』
サンプリング音源のみを使用して録音された最初のアルバムとしてギネスブックに認定されている。音のミルフィーユのようにいくつものアナログ音源を重ねていて、インストゥルメンタル・ヒップホップの中の金字塔的作品となっている。
5.canooooopy『百夜を繋ぐ言の千切れ葉』
100%サンプリング製法を謳う氏の作品だが、Macに無料で入っている作曲ソフト『GarageBand』で制作している。最初はMIDIで楽曲を作っていたが音がしょぼいのでサンプリングへ移行した結果すべてサンプリングの手法へ変わったという。GarageBandでの制作と言えば電気グルーヴの『TROPICAL LOVE』はマイクもパソコン内蔵の物を使用したり、聴いてみるとそうでもないが、機材は安価なもので作ったらしい。
6.猛毒『これで終わりだと思ったら大間違いだ!!』
殺人塩化ビニール所属のバンド(このアルバムは別レーベルから出ている)。電気グルーヴの上位互換というほどの最低最悪のオンパレード。サンプリングだけで丸々一曲(曲と言っていいのかわからない)になってるものもあるし、極悪非道な替え歌もある。ジャケットまでビートルズをパロッたコラージュだ。
☟裏ジャケもなかなか酷い。
7.Holger Czukay『Movies』
実験的な雰囲気の作品。タイトルだけあって映画を聴いているような気分になる。
8.Asteroid Desert Songs『'Till Your Dog Come To Be Feed』
デス渋谷系時代の作品。暴力温泉芸者っぽいコラージュでからくり箱をひっくり返したようなサウンド。
9.Rob Swift『Who Sampled This?』
ターンテーブリズムの作品。ジャケもカッコ良いが内容も様々なジャンルをミックスして曲という形で収まっているのでなかなかトランスできる。
10.Ground-Zero『Revolutionary Pekinese Opera Ver.1.28』
ビートルズが「Revolution 9」で音楽で革命を表現・表明したように、本作でもタイトル通り革命的な音が断片的に散りばめられている。AKIRAの芸能山城組のような雰囲気も醸し出しているが、こちらはより一層ダークだ。アヴァンギャルド・ジャズ、フリー・ジャズの一種だが、サンプリングもどこから拾ってきたネタなのか気になってしまう。
以上。