分け隔たりなくチョイスしたつもりだが、全体的にアシッド・ジャズのような感じになってしまった。みんなChillしたいだろうし、自宅やカフェでくつろぐときには最高の作品だと思う。
☟このサイトでは「UKジャズ」なるジャンルについて論じている。イギリスで言うジャズは日本でいう「洋楽」のようなポジションであり、DJカルチャーと相まってアメリカと異なるジャズを改革している、とのこと。
1.Duval Timothy『Sen Am』
ほぼピアノの音のみのシンプルなサウンドが心地良い。ほぼピアノの音のみミニマルにメロディを繰り返しながら発展していくBallが好き。無駄な音が一切なくメロディが透き通っている。
2.Mop Mop『Kiss Of Kali』
モンド感の強いジャズ。The Round Tableではマーティン・デニーやジェイムス・ブラウンなどといった名前も挙がってくるが、まさにエキゾでファンクなアルバム。
3.monolog『ONEDAY』
作曲者がボストン在住の日本人ってことに驚き。初期のMONDO GROSSOみたいな雰囲気でカッコイイ。ほとんど歌モノ。
4.Billy Cobham『Spectrum』
最初のQuadrant4の狂ったようなビートとギターにヤラれる。ドラムがバグってる。ジャズロックという感じで、聴いてて飽きない展開が良い。夜、酒に酔ってる時に聴くと跳ぶ。
5.George Benson『Breezin』
イントロから爽快感が凄い。清涼飲料水みたいなジャズ。全体的にポール・モーリアのようなイージーリスニング感があり、ギターが歌っているようなメロディラインが気持ち良い。朝聴きたいアルバム。
6.Don Pullen『Random Thoughts』
長谷川白紙が影響を受けただけあって、特徴的なピアノのメロディが面白い。
即興演奏が如く自由に飛び跳ねるピアノの音、反対に正確に一定のビートを持った
ドラムやベース。「Ode To Life」ではピアノの演奏だがやはりバラエティー豊か。
7.Naked City 『Torture Garden』
ジョン・ゾーンと山塚アイが合わさって文字通り最恐の作品となっている。
1曲1曲が滅茶苦茶短いため、疲れるほど忙しい展開になっている。
ジャズよりメタルっぽい(ジャズコアとかジャズメタルって部類らしい)のでジャケも内容もかなりハード。
映画『ファニー・ゲーム』の挿入歌にもなった「Bonehead」も収録。
8.Tom Misch『Geography』
ジャズだけでなくブルースやヒップホップといった要素も含まれてる。音数少ないながらもシンプルなギターリフ、メロディが気持ち良い。De La SoulとコラボしたIt Run's Through Meが最高すぎて。
9.竹村延和『Child’s View』
子守歌のような安らぎがありながら、若干狂気をはらんでいるようにも思える。
子供向けのようで大人向けな作品って感じがする。リミックスアルバムもまた良い出来。
☟Aphix Twinにもリミックスされた「Let My Fish Loose」
10.DCPRG『REPORT FROM IRON MOUNTAIN』
ある意味マイルス・デイビスと菊地雅章(1981年作『ススト』)のオマージュ的な作品。タイトルも特徴的。Just The Two Of Us進行を使用した「Mirror Balls」はなかなか最高。なんとなく初期の椎名林檎っぽいアグレッシブさを感じる。
もう現在は解散してしまっているのが惜しい。菊池成孔の実験的なソロ作品の方もオシャレでワインに合いそうな雰囲気。
以上。