二日酔いの朝に聴くアンビエントは至高。
【WEB ZINE】
— NAKED LANDSCAPE (@naked_landscape) 2022年1月14日
21年末に終刊を迎えた音楽備忘録Zine”NAKED LANDSCAPE”を下記にて全巻公開いたしました。
"行き着く先が作品の背景や作者の意図と乖離していたとしても、自分が感じ取った瑞瑞しい感覚には嘘はないはずだ。"
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1.Loris S.Sarid『A Tiny Reminder』
ビートがなく、ゆったりとしたテンポ。それでいてメロディアスなアンビエント。電子的な効果音と生楽器のサウンドがアクセントとして時折振りかけられるのが良い。まさに二日酔いの朝に良いサウンド。
2.Leo Takami『Felis Catus and Silence』
ギターやピアノでクラシカルに演奏されたアンビエント。ファンタジー系のRPGゲームのサントラのような幻想的で美しいサウンド。
3.北航平、平井真美子『ひかりの邂逅』
坂本龍一の『async』のような印象。「安住の闇」では森山直太朗が「北の国から」のようなボーカルを魅せている。雨の降る日か雨上がりの灰色の空の下で聴きたい。
4.kissmenerdygirl、mayura『赤ちゃん休憩室 ~睡眠用BGM~』
全部で30分にも満たない作品だが、子どもが眠っている時に流れているような優しいシンセのオルゴール的な印象。作曲者の方がVaporwave(しかもFuture Funk系統)のDJだというのが興味深い。
5.Night Swimmer『XIA YE』
中国武漢出身の電子アーティスト。曲の途中でテンポが変わったりメロディが変わったり、トリッキーな仕掛けもまた面白い。パッと聞いた印象はポスト・ヴェイパーウェイヴのような、ダウンテンポな電子音楽と言った感じ。サウンドもまたアジアっぽい。
6.Mark Barrott『蒸発 = Jōhatsu』
イビサ島に住んでいるDJ兼レコード プロデューサーの作品。ピアノの音色が美しいアンビエント作品で、全体的に日本的な禅の意識が散りばめられている。タイトルも日本語であり、最高にリラックスできるバレアリックサウンド。Future Loop Foundation時代の作品はドラムンベースやアシッド・ジャズ色が強いがサウンドのチルアウトさは昔から通ずるものがあるようにも思える。
7.野流『梵楽』
誰でも参加できる不定形音楽集団「野流」。日本のどこかにある桃源郷のようなサウンド。タイトルも良いが、瞑想に良さそうな音色が鳴っている。
8.Arovane『Polymer』
静寂に付けるサウンドトラックという感じがする。ビートは無いものの、グリッチやミニマルテクノ的な雰囲気を感じる。街中で聴いていてもこれを聴いている間は静寂の中に篭っているような感覚になれる。
9.Vanessa Amara『Manos』
坂本龍一の『12』のような、日記やスケッチのような感覚。消えていくような感覚。朧気な中鳴り響くクラシカルという印象。
10.Equip & R23X『Nameless Dreamers』
元々Vaporwave出身の2人による作品。両名ゲームミュージックに影響を受けた作品を作っているためか、効果音としてゲームのSEのような音アクセントとして入っている。こうして聴いてみると、Vaporwave出身のアーティストかつFuture Funk系統でない人はアンビエントに流れ込むのだろうかという気がしてくる。
以上。