1.滝沢朋恵 『a b c b』
リバーブ掛かったアコギにボーカルというシンプルなフォーク。テニスコーツのようなサウンドだが、小さな演劇団のお芝居のようなストーリーめいた雰囲気があって良い。
2.白熱灯『tidalorbs』
謎多きアーティスト。「ブラインドツアー」からスキーに出かけたくなるような雰囲気。一人キリンジみたいな雰囲気で、孤独感は感じるが癒しも同居している。幻想的な感じさえある。シティポップや歌謡曲めいた感じもエモい。
3.河名伸江『のぶえの海』
自主製作版のような雰囲気で、いかにも宅録の音源でアコースティックギターが映える。本当にギターとボーカルのみなのに、多重録音なのかコーラスになっていたり、合間合間に男性ナレーションが入っていたりする。全体を通してレコードノイズなのか何なのか、波の音のようなノイズが入っているのがまた味があって良い。70年代の青春って感じがする。青い。
4.酩酊麻痺『いらっしゃいませ』
女性の2ピースロックバンド。歌詞が意味深げで詩を語るような歌い方。繰り返すダークなリズムにバックで鳴るディストーション。灰野敬二とか不失者を彷彿させる楽曲群。歌詞もそんな感じでダーク。
5.Velludo『Self Love Portrait』
Venus Peterの沖野俊太郎Flipper's Guitarの小山田圭吾がデビュー前に組んでいたバンド。88年作。サウンドがもう渋谷系のネオアコだし、歌声も演奏も青くて青春って感じがする。最高。
6.Date Of Birth『Bless You All The Time』
サウンドというかメロディーがエモい。まだ80年代が漂う初期90sの雰囲気のボーカル。ただサウンドはギターポップで新しい感じはする。
7.渚にて『夢のサウンズ = Dream Sounds』
柴山伸二、竹田雅子の夫妻を中心としたバンド。2004年の作品だが90年代初期のような感じがする。桑田佳祐みたいに夫婦で海を歌うスタイルの作品だが、サイケロック感が強くてピンクフロイドの『Meddle』を彷彿とさせる。ラストの「The True Sun」は20分もある。
8.By The End Of Summer『Laughing』
大学在学中に作成された自主制作盤。エモはエモい。エフェクト無しの声が若いというか、青い。ギターとドラム、ボーカルで十分再考が出来ている。
9.離婚伝説『離婚伝説』
出オチのようなアーティスト名ながらサウンドは優しいポップス。山下達郎みのある「愛が一層メロウ」のディスコティックさ、ラブソング多めな印象で「萌」のバラードもどこか90年前後の懐メロのようなエモさ。
10.FINAL SPANK HAPPY『mint exorcist』
第一期SPANK HAPPYから30年くらい経っている。DOMMUNEで特集があったが、たしかにピチカート・ファイヴっぽく、相対性理論っぽくもある。間に談笑をSEっぽく入れているのも良い。「NICE CUT」のキャッチーさに「Devils Haircut」の坂本龍一『schola』のような複雑なピアノイントロ、メロディリフ。「夏の天才」は名曲。
以上。