『ノイズ・ミュージックは最高』でも少し触れたが、関西地方で深夜に放送されていたという番組『精神解放ノ為ノ音楽』。もはや手に入れることが不可能な状況ではあるが、一部の映像はネット上で出回っているようだ。こういった界隈が一部でデス渋谷系としてもてはやされていたような感じだが、ボアダムス(∈Y∋)関連が気になる。
訳あって「精神解放ノ為ノ音楽」を引っ張り出して観てたんですけど
— PussySurfers (@ButtholeGalore) 2023年7月15日
こんなシーンあったの忘れてました
BAD BRAINS meets BOREDOMS
で、その後チラッと写るのが当時NIRVANAのスタッフだったTHE EXPLOITEDのビッグ・ジョン pic.twitter.com/leaW8CXQZ4
spiritualbolshevik.cocolog-nifty.com
1.Grim『Message』
小長谷淳によるインダストリアル・ユニット、Grimの87年作。前半はAunt Sallyのような雰囲気で後半は渋谷系っぽいギターポップでcitrusとかsalon musicみたいな感じ。リミックスの方がノイズが強くてインダストリアルな感じがする。
2. 稲田保雄とベミファミリー『感覚思考 -稲田保雄・初期作品集-』
「水にうつる影」最初は森田童子のような静かなピアノがなっていたかと思うと途端にシンセの音が目立ち始めてプログレのような展開に。他にもムーグ、ハモンドオルガンやメロトロンなどの鍵盤の音色も伺える。「オリジナルNo.3」は英詩でピンク・フロイドっぽいが、Disc.2の「サンシャイン」の原曲か?
3.平野威馬雄『衝撃のUFO』
中原昌也がリミックスしたこともある「マンテル大尉事件」に独自の見解が面白い「UFO観測会」。ほぼノイズミュージックな「変光星音」「電波望遠鏡による宇宙音」。ユリゲラーのCDにしろ、70年代のオカルトブームの胡散臭さやカオス感は堪らない。
4.Kulara『Fragmental Remembrance A Switch Of Resurrection And My Hearing Vanished(断片的な記憶と再生のスイッチ、 そして壊れた僕の耳)』
実験的でハードコアなバンド。プログレに近い。ほぼボーカルはなくてシャウトのようなものがたまにあるだけ(なんて言ってるかはわからない)。
5.ROM=Pari『VIEW』
90年代のAphex Twinのようなドリルンベース。ただサンプリングが多く散りばめられていてどちらかと言うとMike & Richのような雰囲気。ただ音的には結構シリアス寄り。
6.午前四時『LIVE BOOTLEG+8 TRACKS』
「トビラ」からのエンジンのかかり具合が良い。ごちゃごちゃした荒っぽい演奏と歌唱。村八分のような雰囲気。若干やさぐれた「ファンファーレ」に「トビラ」のようなエンジン全開の「それがおまえにいちばん」。
凄えなコレ。80年11月の新宿ロフト、エクスプロージョン、法政大学のライブ。
— みしゅらん (@sakemichelin) 2023年8月5日
計6曲約49分。神大のヤツは含まれてないが、コレ貴重でしょー。
午前四時 with 灰野敬二https://t.co/eB1d4E70wh
7.V.A.『Tokyo Flashback 2 - P.S.F Psychedelic Sampler』
全体的に70年代のサイケロックめいた作風。High Rise×灰野敬二の「T・F・B」、普通にロック調の曲を灰野敬二が歌ってるのが珍しい。初期のゆらゆら帝国作品も収録。
8.V.A.『ZK Samplers 1992→93』
ノイズあり、パンクありのコンピレーション。痛郎「Blue Thinking」が初期ヴィジュアル系っぽいハードロックで良い。
9.ホッピー神山『音楽王』
日本人アーティストでジョージ・クリントンとタッグを組んで作品をリリースしたのはこの方ぐらいでは?
元PINKのキーボーディストで音楽プロデューサーのホッピー神山の作品。ジャケのおふざけ感と最高のタイトル。ただゲスト陣がジョージ・クリントン、メイシオ・パーカー、カーティス・キングJr、P-Funk Horns、マーク・リボットなど豪華すぎる。埋もれていてはいけないはずなのにアングラ。しかも1stソロアルバム。
10.UKAWANIMATION! 『ZOUNDTRACK』
テクノとノイズの入り乱れるエレクトロオーケストラ。石野卓球に田中フミヤ、Merzbowに∈Y∋といったテクノとノイズの入り乱れるクラブミュージック。DOMMUNEっぽい宇川直宏っぽい人選と楽曲。聴くサーカスみたいな感じ。
以上。