落ち込んだ時はレゲエかロカビリー。あるいはフォークに限る。
1.Gary Glitter『Glitter』
音数の少ないシンプルな構成ながらも、中毒性のあるグラムロック。ほとんどボーカルのない「Rock'n'Roll(Part2)」がキャッチーな仕上がりで癖になるリフ。昔ながらのロックンロール的、ロカビリー的な作風。
2.Robert Gordon with Link Wray『Fresh Fish Special』
ロカビリー作品。「Sea Cruise」最高。なぜロカビリーはこんなにも気分が落ち着くのか。家に籠ってこれを聴いていれば後は気が休まるだけ。
風の流れを感じてしまう。本当に子守唄。アシッドフォーク感があるカーペンターズのような、癒しと安らぎを感じられる。埼玉か山梨の山奥の方、木製の建物、コテージのような所で軽いスポーツやDIYなどに興じながら聴きたい。いつか吹いた風のような、ノスタルジックでエモい感じがする。
4.Toots And The Maytals『In The Dark』
優しい。温かい。まるでそこにだけ日向が表れたように温かさが包み込む。特段大きい展開があるわけでもなくゆったりとした曲が進んでいく。若干暗さを感じる「I See You」もあるが、すぐに日射しが差し込む。レゲエ特有のテンポってものがある。それが気持ちの高揚に大きく作用する。
5.People's Temple Choir『He's Able』
あの人民寺院が1973年に録音したとされる音源。オリジナルはラジオで放送された音声で、リリースは1998年になる。カーペンターズのようなフォーク/カントリー風でゴスペル調のコーラスが印象的。英語の内容はわからないものの恐らく説法。ボーナストラックの「Mass suicide(集団自決)」はタイトルそのままだが実際の音声が収録されている。
人民寺院による悪名高いゴスペルポップレコード、一曲目がWelcomeって曲名なんだけど、ザフーのトミーを通った人間であればこの時点でかなり不穏なワードだと警戒することができるはず https://t.co/G4wLPGvGHV
— 犬 (@izc_16) 2023年6月20日
6.Neil Young『After The Gold Rush』
ギターが優しい。子守唄のようにスッと入っていく。「Southern Man」は哀愁を感じる間奏のギターがカッコ良い作品。
7.The Lemon Twigs『Everything Harmony』
カーペンターさながらのフォークで70年代作品かと思ったら2023年作品でバンド自体も2015年から活動している。かと思えば「Ghost Run Free」ではナイアガラ系並の爽やかなギターポップ。
8.Ruth Brandin『Mich Hat Noch Keiner Beim Twist Geküßt』
リッツパーティーを開催する沢口靖子のような、休日ひっそりと自宅で行うお茶会のような優雅さがある。くどくなくてずっと聴いていられる雰囲気。
9.Bobby Byrd『Sayin' It and Doin' It』
音楽が始まった途端、困ってる時に急に横に車が停まってて送迎に来てくれたような安心感がある。「Never Get Enough」のリフの安心感とグルーヴ感。
10.Soul Asylum『Let Your Dim Light Shine』
最初の1曲「Misery」温かいし、手を差し伸べられる。聴き始めバラードやフォーク・カントリー的なしっとり系の落ち着いたロックかと思ったが、「Hopes Up」でちょっとテンションが高ぶる。全体的に「外に出よう」と背中を押され、肩を支えられながらゆっくり散歩していくような安心感がある。時に走ったり、立ち止まったり。またゆっくり歩いては景色の変化に目を向けたりというようなサウンド。後半はとても元気。
以上。