1.Bruce Springsteen『Born in the U.S.A.』
ロカビリー感がある。ハートランド・ロックという労働者・農民階級の人々の悲哀や喜びを歌ったロックで、ブルースを感じさせるがそこに暗さはなく温かく手を差し伸べられているような感じがする。久々にホームに帰ってきたかのような安心感。
2.DJ Funk『Booty House Anthems』
冒頭からバカの音がする。何も考えずに頭の中の悪ふざけを音にしたようなカオスでスーパーでたたき売りされるような安っぽいビート。何も考えずにトランスできる。音が頭悪すぎて笑える。
3.Wire『Chairs Missing』
とんでもなく暗い「Practice Makes Perfect」からスタート、気だるげなロックが続く。サウナ後の水風呂が終わった後の外気浴のような、何も考えずにただボーっと身を任せている時のような時、何も考えずに聴ける。1曲1曲が短めなのもありがたい。
4.Scott Walker『Scott』
スコット・ウォーカーの1st。ゴダール映画のようなオーケストラ風バラードに渋い声が染みる。伴奏が最高に美しい。「My Death」は「シクラメンのかほり」のような切ないながらも盛り上がる1曲。
5.Vince Gill『I Still Believe In You』
経口補水液のように心に染みる。1曲目「Don't Let Our Love Start Slippin' Away」から、嫌な事からサバサバと次のフェーズに映ろうとするような軽快さが感じられて良い。重くなく、「そんなこと気にするな」程度の感じで次へ次へと進んで歩みに寄り添ってくれる。
6.Plasmatics『New Hope For The Wretched』
スピード感のあるパンク。こういう曲は何も悩まず考えずに聴けるので本当に助かる。昔の海外の雑誌のようなジャケも良い。
童話のようなガチャガチャした伴奏にオッサンみたいな歌い方。ダウナーな感じなのにひょうきんな伴奏で、内に狂気を潜めているような感じがする。「Midtown (Instrumental)」「9th & Hennepin」のようなサーカス団のようなビッグバンド的、ナレーション的楽曲もある。
レディオヘッドのトム・ヨークは、トム・ウェイツの1985年アルバム『Rain Dogs』が大好き。同作のリマスター再発にあわせ、このアルバムの魅力を語っています。英紙の企画より https://t.co/fEPAmdOMrX
— amass (@amass_jp) 2023年8月22日
8.John Fahey『Volume 6 / Days Have Gone By』
シンプルなギターのみの演奏が染みる。クラシックのような、余計なものがない、ボーカルのない音楽がこういう気分の時に良い。「大きな古時計」のカバーも収録。
9.Ry Cooder 『Music By Ry Cooder』
ライ・クーダーが手掛けた映画音楽のコンピレーション作品。ほぼアンビエントやクラシックのような透明感。「Paris, Texas」からしっとりとしたギターオンリーのブルース。「Theme From Alamo Bay」もアジア風な癒しのサウンド。
10.Leonard Cohen『Various Positions』
フォーク畑の人が80年代に入ってニューウェーブに参入する流れがあるが、そんな感じのサウンド。電子になりつつも哀愁漂う雰囲気は変わらず、しっとりとしたブルースっぽいロック。80年代の村下孝蔵や吉田拓郎みたいな感じ。
以上。