Patchwork Dream

随時、記事の加筆・修正または再掲載します。

フィールドレコーディングの名作10選①

フィールド・レコーディングと言えば、近年ではASMRが流行っている(今は下火な気がするが…)。コロナ禍でとあるゲームセンターが、施設内の音をフィールド・レコーディングしたものをASMRとしてアップロードしているのが記憶に新しい。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

1.Douglas Quin『Antarctica』

f:id:angrybreakfast:20211002081453p:plain

Douglas Quin – Antarctica

アナログシンセサイザーのような音がするが、南極で水中のアザラシの鳴き声をサンプリングしたものだ。

2.Stilllife『Yoru no Katarogu』

open.spotify.com

田舎特有の自然音と静寂を閉じ込めたアルバム。夏休みのばあちゃん家での夜を想起させる。

3.Exportion『Khronos』

open.spotify.com

時計の秒針(24時間を720°)で表現した時間帯をタイトルにして、朝昼夕夜の各時間のフィールドレコーディング素材で1日を表現した作品。聴いているとどこで録った素材なのかが気になってくる。

4.Heike Vester『Marine Mammals and Fish of Lofoten and Vesterålen』

open.spotify.com

前述Douglas Quinの『Antarctica』のような、イルカやクジラの鳴き声を水中録音したものだ。音がやはりシンセのようだ。作者は生物学者で海洋哺乳類の生体音響学を専門としてるらしい。

5.Yoshimi And Yuka『Flower With No Color』

yoshimiandyuka.bandcamp.com

ボアダムスのヨシミとチボマットの本田ユカのユニット。メロディーみたいなものはほぼ無く、パーカッション的な作品になっている。

6.Matthew Herbert『Nude (The Perfect Body)』

open.spotify.com

人間の1日の生活の中で体が奏でる音をサンプリングしアルバム。ここまでオープンな作品なのは凄い。排泄音までも作品内にうまく溶け込んでいる。

7.Bayaka Pygmies『Song from the Forest (Original Soundtrack)』

open.spotify.com

ピグミーのアカ族の人々に密着して録音した音源。完全にトラディショナルなサウンドで自然と民族的なムードを体感できる。

mobile.twitter.com

8.Andrew Pekler『Sounds From Phantom Islands』

open.spotify.com

幻の島という、歴史上の地図に登場しながら実在しなかった島をコンセプトに、想像の解釈の上、音楽とフィールドレコーディングを掛け合わせて作られた作品。文化人類学者と共同開発した「Phantom Islands - A Sonic Atlas」をベースに作られている。

9.坂本龍一『async』

open.spotify.com

非同期をテーマにした、音楽にならないノイズさえも音楽として取り込むサウンドスケープ的作品。氏が実際にICレコーダー片手に歩いて録音した「walker」なども収録。
前作から8年経過しているが、前作もフィールドレコーディング作品となっている。

open.spotify.com

10.Claire Rousay『a softer focus』

open.spotify.com

音響作家であり即興演奏のドラマーでもあるクレア・ラウジーの作品。日常の環境音をコラージュ的に散りばめて音楽を形成している。他の作品を聴いてみると、同じく生活音をバックに演奏と歌が始まるといったものや、ほぼ全編生活音のサンプリングのもの、また即興演奏のドラム作品がある。

 

以上。