既に『それ以上深く考えたくない時に聴くラップ10選』というシリーズを出しているが、ダブも似て非なるもの。ヒップホップは人の声があるのでうっとうしく感じることもあり、ビートテープだとカチッとし過ぎていてお勉強感も出てしまう。その点、ダブは陽気でシンプルで疲れない。当方ダブとレゲエはほぼ同じものとして捉えてしまっているが、フリースタイルダンジョンでもラップVSレゲエを行ったぐらいには似ている。ダブはインストも多いのでビートテープ的なものとして捉えても良い。ミニマルで展開が少ない、繰り返しのハウスミュージック的なメロディ。
1.Linton Kwesi Johnson『LKJ In Dub』
聞き馴染み安いインストダブ。レゲエは歌詞あり、ダブはエフェクトで音楽をザコシの如く誇張したものになるが、リントン・クウェシ・ジョンソンはレゲエのリズムに乗せて詩を朗読する詩人スタイルらしい。なんともあっという間に聴き終えてしまう。
2.Herman Chin Loy『Aquarius Dub』
73年作のダブ。音がくぐもっているLo-fiな感じが良いし、1曲が短いのであっという間。「It's Too Late (Rest You Self)」のみ歌モノで他はビートが目立つシンプルなダブサウンド。
3.Pecker『Pecker Power』
日本初のダブ作品アルバム。渡辺香津美の『KYLYN』の続編のつもりで作成だったが坂本龍一と渡辺香津美の予定が合わずに現地で録音。代わりに大村憲司といったYMO的メンバーが間接的に関わっている。
4.Dub Syndicate『The Pounding System (Ambience In Dub)』
ほぼドラム隊が基盤になって、ホーン系やシンセ系がビートに合わせて上に乗っかってなっているだけのような感じ。それくらいシンプルで何も考えなくて良い。キーボードやギターのふとしたメロディ的なものも癒される。
5.The Arabs, Prince Far I『Crytuff Dub Encounter Chapter 1』
シンプルなダブで疲れて何も聴きたくない時に求める感じの質素さ。ミニマルなリズムが心地よい。
6.Junior Byles『Beat Down Babylon』
全体的に温かいサウンドに包まれる。30分弱の作品ながら、散歩に良さげなゆったりしたテンポで、快晴の日に聴きながら散策したい感じがする。
7.Bill Laswell『In Dub』
夜寝る前とかに聴きたいジャジーな雰囲気のあるダブ。夜の街が並ぶ雑居ビルの薄暗いビリヤード場とかバーとかで流れていたら様になる。昔のPCゲームのカジノとかこういう感じの音楽が流れていた記憶。
8.Audio Active『Happy Happer』
宇宙っぽい浮遊感のあるダブ。雰囲気的にはヒップホップのような感覚で聴くことが出来る。ダブにありがちな熱帯地方的な暑さが無く、爽やかですっきりした印象。
9.MUTE BEAT『STILL ECHO』
Ram Jam Worldの朝本浩文やJAGATARAのエマーソン北村などが参加していたダブバンド。年代的に重なっているというのもあって初期のスカパラのようなサウンドでインスト主体。たしかにJAGATARAっぽさもあるし、ダブ・ファンクって感じ。
10.The Congos『Heart of The Congos』
ジャケに移っているケテドラムなのか、ミニマルなビートが心地良い。ボーカルも熱帯地域の風のように少し歌って風に流れていくような感じで曲もそのままフェードアウト。
以上。