雨や曇り空の日、自宅に籠って聴くソウルの温かさ、豪華さは、土砂降りの平日休みにベランダで下界を見下ろしながら寝そべって時を貪るアフタヌーンティーぐらい贅沢である。
1.Tradition『Moving On』
「Every Little Beat Of My Heart」からお湯が沸いた後の一番風呂のようなホカホカなダブ。全体的に程よい長く使っていられる湯加減のダブ。最高にヒーリングなジャンルと言うか、ソウル的なチル感がある。
「More Bounce To The Ounce」からダフトパンクのようなヴォコーダー。全体30分にも満たないが、軽く緩く一息つきたい時に聴くには最高のP-Funk。
3.Donna Summer『Bad Girls』
アーティスト名からして夏聴きたいディスコ。「Hot Stuff」はやはり往年の名曲。ややマイナー調の「Walk Away」も最高。
4.朝比奈マリア『MARIA』
代表曲「ディスコ・ギャル」はドラクエの作曲者すぎやまこういち。「おんな ともだち」は細野晴臣作曲(編曲:YMO)の実質YMOで『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』っぽいサウンド。坂本龍一がアレンジした「霧雨のあとで」も良い。
5.Chaka Khan『What Cha' Gonna Do For Me』
いきなりディスコチックなビートルズカバー「We Can Work It Out」とかエモい。からの表題曲はやはり名曲で、次曲の「I Know You, I Live You」も素晴らしい3連荘。ジャジーで癖のある曲調の「And The Melody Still Lingers On (Night In Tunisia)」も頭に残る。「Fate」もテンポよくて最高。
6.Curtis Mayfield『Curtis』
「(Don't Worry) If There's A Hell Below We're All Going To Go」から迷い込んできてしまった感がある。最高の盛り上がりの後にブルースのような「The Other Side Of Town」。やはりイントロから名曲確定の「Move On Up」は引き伸ばされてインストのグルーヴが後半数分にも及ぶ。
7.Billy Griffin『Be With Me』
疾走感のある表題曲から、通り雨の日に東京郊外のシンプルなカフェで窓を眺めながら聴きたい「Hold Me Tighter In The Rain」。一人で曇り空の休日を過ごすときに聴きたいメロウな作風。
8.Gwen Guthrie『Gwen Guthrie』
全体的にシンプルでオシャレなソウル・ファンク。シティポップ的な感じさえする。コーラスなどの他のボーカルの類が少なく、音も最低限でSEの類が無いため、しっとり聴きたい時に最高なレアグルーヴ。「It Should Have Been You」とかシンプルながら名曲。「God Don't Like Ugly」もしっとりしてて落ち着ける。
9.Silvetti『Spring Rain』
表題曲からもう電気グルーヴ「Shangri-la」元ネタ。電気グルーヴの方を知ってしまうとかえって物足りなさを感じてしまう。インストを基調にしたジャジーで渋谷系っぽいディスコ/ソウルで、フランス映画みたいに真っ白いテラス席で曇り空でも眺めながら聴きたい。ラストの「Contigo」は表題曲のアンサーソング的雰囲気。
10.Tower Of Power『Back To Oakland』
豪華な仕上がり。インストを基調とした「Squib Cakes」とかファンキーでグルーヴィ。程よい温度感で夕方ごろに聴き始めたい。
以上。