Patchwork Dream

随時、記事の加筆・修正または再掲載します。

台風の夜とかに怖い話見たり聞いたりすんのいまだにドキドキする

テレビは愚か、ネット上でも話題になるような怖い話は最近あまり目にしない。今やYouTubeで怪談を話したり、心霊スポットに凸しに行く動画がある程度で『八尺様』や『巨頭オ』のような話が話題になることがない。

『きさらぎ駅』…2004年1月8日

『八尺様』…2008年8月26日

『コトリバコ』…2005年6月6日

『パンドラ(禁后)』…2009年2月11日〜2010年3月17日

『裏S区』…2007年3月14日

『姦姦蛇螺』…2011年6月26日

『リゾートバイト』…2009年8月4日

『リアル』…2011年5月13日


ざっと有名なインターネット怪談の投稿日まとめてみたけど、一番直近で2011年。もう完全に、インターネット怪談は死んでいる。

2chのオカルト板は細々とだが動いているし、オカルト系まとめサイトもまだ運営しているところもある。でも2011年頃以降、有名になるような、有名にならずとも一定の評価を得るような、飛び抜けた名作は誕生していない。有名な話の焼き直しか、面白そうな話でも板が伸びずに終わってしまっていたりする。

そもそもインターネット怪談自体、『千作くらいの駄作の中に十作くらい読めるのがあって、その十作の中の一作が傑作』みたいなものなので、人口が激減すれば質が落ち、そしてまた人口が減って消えていくのは当たり前のことである。全盛期の2000年〜2010年前半くらいまでの間も、廃れていくんだろうなみたいな感じはあった。ホラーテラーが閉鎖したときは、いよいよ終わりだなとも思った。でもまあ、ニコニコ動画のノリや投稿者が一部でもYoutubeに受け継がれたように、下火になっても一年に一作くらいは傑作が出て、Twitterなんかでもバズるんじゃないかな〜、Twitterやもしかしたらはてなとかも新しい怪談の場所になったりするのかな〜などと軽く思っていたのだが、現実はこうだ。南無三。


はてなに恐怖体験が書き込まれたのはほぼ0だし、Twitterでは巨頭オの看板見つけた騒ぎときさらぎ駅行っちゃった騒ぎの二件くらいしか起きていない。どっちも元怪談の焼き直しだし。

自分は駄作の中から面白かったり怖い話を探すことや、インターネット怪談特有の実況感や嘘臭さ、生々しさが大好きな人間なので、是非インターネット怪談には蘇ってほしいのだが、もうインターネットにその場所は残されていないような気もする。

『その場限りの付き合いが作れる匿名性があって、嘘をだと思いつつもノれる雰囲気があって、そこそこの人数が活発に活動している場所』なんてもうどこにもない。


したがって蘇れない。インターネット怪談はもう静かに遺跡になっていくしかない。せめて代わりになるような怪談の形があればいいなあ、と思うけれど、それも難しいのだろうか。SCPは怪談というより怪物を作るサイトだし、Twitterの怖い話を募るタグも、単発で終わるので掛け合いはない。せめて完全に廃れて消えてしまうまで、オカ板を覗き続けようと思うけれど、その日も案外遠くない気がする。

anond.hatelabo.jp

下記記事ではネット上で流行った怪談について解説している。その時々によって求められる怪談の趣旨が異なっていることがわかる。

rootport.hateblo.jp

また、最近になってあの『リゾートバイト』が映画化するようだ。凄いのは、ネットでストーリーをアップロードした作者本人にコンタクトし、コメントまでいただいていることだ。

cowai.jp

■八尺様がくねくねをヌンチャク代わりにして襲ってきたぞ!

kakuyomu.jp

上記のようなネット上の有名な都市伝説、八尺様、くねくねなどをミックスしたバトル系ギャグ小説になっている。2chの怖い話総出での妖怪大戦争である。

うわさ話

―――"カシマさん"の起源

togetter.com

なんだかんだ人間が一番怖い

下記Togetterのタクシーの話はオチが読めたと思ったらどんでん返しのオチが来た感じで面白い。こういった話はあまりやり過ぎると急に冷めてしまうが、こちら側がある程度想像できて、もしかしたら…となるくらいが程よく恐怖を味わえる気がする。

togetter.com

―――寝てる間に人身売買

知り合いがイタリアに住んでたときの話なんだけど
家の前に女の子が居て「トイレ貸して欲しい」って言うから貸してあげたんだって。

その娘がコーヒーを入れるのが得意だからお礼に入れさせてくれって頼んできて、
とりあえず顔も可愛いから下心もあって一緒に部屋でコーヒー飲んでたらしい。

そして次に気が付いたときは何故か氷付けのお風呂に入れられてて、水は自分の血で真っ赤になっていたらしい。
手の届くところに電話が置いてあって、「死にたくなかったら救急車を呼べ」って書いてあったそうだ。

後で調べたら肝臓盗まれてたみたい。

blog.livedoor.jp

―――日常に起こる非日常

コンビニで深夜のバイトをしていた時の話。レジで会計をしていると表ででかい急ブレーキ音そして衝突の音。何事かと目をやると丁度コンビニ前の道を吹っ飛んでいく自転車が見えた。俺も店にいた客も、突然の出来事にしばし止まっていた。レジにいた客と救急車呼んだ方が良くない?などと話していると自動扉が開く音が聞こえ、雑誌を立ち読みしていた客が悲鳴を上げた。見ると、頭から血を流し手首が変な方に曲がり足を引きずった男の人が入ってきた。きっと車に撥ねられた人なんだろう。「だ、大丈夫ですか・・・い、今救急しゃ」と俺が焦っているとその男は動く方の手で「ちょっと待って」的な動作をし店の中を歩いていくえ?と思っているとレジに缶コーヒーと雑誌2冊(漫画雑誌とでらべっぴんだった)を持ってきて「多分入院するんで」と血まみれの顔で恥ずかしそうに笑った。あの笑顔は一生忘れないだろうな。

copipepa.2chblog.jp

ネット上の怖い話

■【不気味】マンションのエレベーターで異世界のような場所に行った話

131 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:2014/05/05(月)04:02:10 id:sdSG7MqUB
おれ小学生の頃マンションに住んでたんだけど
同じマンションの同級生たちと「マンション内鬼ごっこ」が流行ってたんだ。

2箇所ある階段やこれまた2基のエレベーターなんかを使って
上がったり下がったり廊下走りまわったりしてけっこう燃えるんだ。

エレベーターなんかはタイミングをミスると鬼に鉢合わせたりしてスリルもあった。

んでその時も、鬼がエレベーターホールから遠い方の階段に行ったからおれはエレベーターに乗って1階に向かったんだよ。
だけどエレベーターは下がらなくて何故か上がっていくわけ。

上の階で誰かに呼ばれたのかな、なんて思いながら乗ってたんだ。

そのマンション9階までしかなくて、エレベーターもそこまでのはずなんだけど
9階で止まらなくて、なんかぐんぐん上がっていくの。

回数表示もされなくなって、体感では9階からさらに3、4階上がってた。(ドアには窓がついてない)

しばらくしたらエレベーターが止まってドアが開いたんだけど、なんかその瞬間からもうすでに変なんだ。
何が変かといわれるとよくわからないんだけど
なんか空気が暗くてちょっと緑がかったような感じだった。
そんでやたら静か。

部屋番号はなくて、表札?はよく覚えてないけど普通の名前だった気がする。

そんで廊下の部分から外が見える構造なんだけど、空が真っ赤で、周りの建物はシルエットみたいに真っ黒だった。
あまりに不気味で、なんかすぐに戻らなきゃいけない気がしてエレベーターに飛び乗った。

今度はちゃんと1階まで降りていったんだけど、エレベーターの中でも怖かった。
1階についてまだその変な世界だったらどうしようって考えてた。

降りてる途中で友達の声とかがうっすら聞こえてきて、ドアが開いたら普通に戻ってた。みんなもいた。

その時はみんなに話しても「すげーww」くらいで、そんなことより鬼ごっこに夢中だったww
後日みんなで何度か試してみたけどそういった事は起こらなかった。

夢だったとは思えないんだけど、とにかく不思議としか言えないんだよなあ。

www.paranormal-ch.com

■夢で見た光景

563 :1/2 :2008/11/29(土) 09:05:41 id:rvAS2Pq7O
夢に関わる話なんだけど、今ある夢スレとはちょっと趣旨が違う気がするからこちらに投下してみます。
スレチだったらごめんなさい。

数ヶ月前に起こったことで、あんまり怖かったので親しい友達にしか話してない話。
ある明け方に、二度同じ夢を見たんです。
街で知り合いかな?と思う人を見かけて、暇だからと後を追う夢。
その人は自分に気付いてる風なんだけど、ちらちら後ろを窺いつつも無視して先を歩いてゆく。
さっきまで賑やかな街だったのにいつの間にか線路沿いの寂れた道に入ってて、
自分の左側に線路とフェンス、ちょっと先に歩道橋みたいな跨線橋、もう少し先には高架の線路が見える。
その人が跨線橋を渡るからついて行くと、線路の反対側は寂れておどろおどろしい墓地でした。
相手はもう後ろを振り返らない。
怖いと思いながらついて行くと、墓地が途切れていきなり雪原。いつの間にか背後の墓地も消えてしまって。
で、その人はざくざく去ってゆくのに自分は雪に足を取られて歩けずに取り残される夢なんです。
564 :2/2 :2008/11/29(土) 09:07:11 id:rvAS2Pq7O
二度寝したら墓地からやり直しでした。
そっちに行っちゃ駄目だと呼びかけても結果は同じ。
気持ち悪い夢だったから、普段はしない夢日記をつけました。
で、自分にもその人にも悪い事が起きないようにと祈ったのです。

それから何事もなく二週間経ったある日。
友達に連れられて山手線を恵比寿から渋谷へ向かう線路沿いの道を初めて通ったんです。
すると、その光景があまりにもあの夢に似ている。
左側に山手線、歩道橋みたいな跨線橋、その先に高架の東横線
ちょっと怖かったので
「この前見た怖い夢とそっくりだ」
「気のせいだよ」なんて友達と話してて。
その時。
目の前の電柱だか自販機だかの貼り紙に気がついて、二人とも悲鳴を上げました。
そこにはたった一言、

夢で見た光景

って短冊に筆文字で書かれてたんです。

それ以来その道は使ってません。
きっとこの先も通らないし、歩道橋は絶対渡らないつもり。
偶然にしても怖すぎました。

まあこれだけなんだけど、こういう体験ってなんて言うんでしょうね。
デジャヴとも予知夢ともちょっと違うし…

seesaawiki.jp

ネット上の創作

■璃々菓 本名

下記は前回のでもなかなか引き込まれる話を書いた怪談作家の梨氏の創作『検索してはいけない言葉』だ。結構それらしく書かれており、あらすじだけでも本家よりもそそられる。

omocoro.jp

実際の検索してはいけない言葉もなかなか面白い。新着の単語については検索してはいけない言葉報告にて議題に挙げられるが、最近はポッカキット系のグロが多くて萎える。

近畿地方のある場所について

kakuyomu.jp

昔の2chの怖い話や洒落怖のような雰囲気のある作品。モキュメンタリー風に雑誌の文面を模して、近畿地方のある場所についての怪談エピソードの深層に差し迫るというもの。長いが先が気になって思わず読み進めてしまう。

note.com

SCP

SCPは話には聞いていたが、どこか小難しそうな感じがして謙遜していた。

世間では話題になることは少ないが、今ほとんど耳にしなくなった都市伝説というものは今はネット発祥で新たに生まれており、これらはアメリカではクリーピーパスタとして出所不明のネット上の怖い話として語られる。その形態の1つがSCPである。SCPでは怪奇に対する研究や活動の報告書という体裁で怖い話が語られる。

scp = 作品 ( scp-○○ など番号で振り分けられている )
scp財団 = 作品が沢山置いてあるサイト

( 元は海外発祥のサイト 有志が日本語翻訳しており 日本で製作された記事が置いてある scp財団 日本支部 もあります )

note.com

■SCP-1062-JP

scp-jp.wikidot.com

構成から内容までしっかりしていて、実際の未解決事件のような鬼気迫る雰囲気がある。オチがゾッとするもので考えれば考えるほど救いがない。たしかに、人生の一番楽しい時期にその記憶のまま死にたいという希死念慮による自殺はあり得なくはないのだろう。実際問題、現実でも先を見透かしてその不安から自殺するという者が多数だろうし、逃れられない定めというものがあるのだろう。

■SCP-2718

scp-jp.wikidot.com

その記事の存在自体が禁忌とされているSCP。鮫島事件や牛の首のような、そのただならぬ状態をSCPにしてしまったようなものであり、その内容については不明。

■SCP-2040-JP

scp-jp.wikidot.com

ある区域において時間による差が生じてしまったことによる研究。映像記録装置による記録がドラマ性があって良い。

■SCP-2332-JP

scp-jp.wikidot.com

都市伝説感が強いSCP。近年はこういった怪異の存在を彷彿とさせる類の都市伝説を耳にすることがないので新鮮さを感じる。

■西濱██氏に関連する分類待ちの情報

scp-jp.wikidot.com

実在する未解決事件のように語られている。ディティールが凝っており、不気味な写真やトラウマになりそうな似顔絵、意図が不明な届け物など、未解決事件にありがちな考察が捗る不気味さが良い。

―――依談

SCPにも下記のように書かれているが、依談とは平たく言うと創作の怖い話で、ドキュメンタリーチックに体験談のような形で語られる。

簡単に説明すると、依談は「一定の条件を満たせばSCP記事であっても財団が関係していても執筆できる、JP版のクリーピーパスタ」です。 依談に共通する特徴は、主に以下のようなものになります。 "広義の「怪談」「ジャパニーズホラー」"の定義は、執筆者に任せます。

scp-jp.wikidot.com

前述の『近畿地方のある場所について』も、今最も依談で有名なホラー作家・梨氏の変名による作品なのではないかと言われている。ほとんど最近のこういったホラーは梨氏によるものだろう。実際に心霊・怪異体験をした人物の視点から放たれるエピソードとして、ストーリーテラーのような視点で物語が描かれるのが特徴だが、梨氏はSCPでも創作を行っている。

scp-jp.wikidot.com

☟下記、氏のnoteにて良SCPを選評している。

note.com

YouTube

―――語り・怪談系

■やがみ【2chスレ解説】

www.youtube.com

2chのホラー・心霊系のスレの朗読を上げているチャンネル。膨大な数の投稿があるので暇なときにラジオ感覚で聴き流すのも良い。本5ちゃんねるでは、最近のホラースレにやがみの名前が上がるほど知名度が高まっている。正体不明ながらも人間味や雰囲気が落ち着けるので良い。

www.youtube.com

下記サブチャンネルでは世にも奇妙な物語のような小芝居をしている。

www.youtube.com

―――解説系

■THEつぶろ

www.youtube.com

ネット上にはびこる噂の動画・画像の真相を追求するチャンネルで、リサーチ力が凄い(チャンネル主も凄いが視聴者のリサーチがヤバい)。都市伝説系Youtuberの一人と言っても良いが、主に取り扱っているのはネット上で都市伝説的に噂になっている不気味な事象などだ。普通の人なら知らないだろうが、当ブログを面白いとして読んでる人にはオススメ。
☟ブログも運営しているようで、読んで楽しむことも可能。

thetuburo.com

■たっくーTVれいでぃお

www.youtube.com

元々はサブチャンネル的な扱いで本チャンネルで怪談を語っていたが、こちらがメインとなり、世間の裏側や闇を解説するようなチャンネルとなった。話題としては怪談ではなく都市伝説などの噂が多いが、ラジオ感覚で聴くことが出来るので良い。

―――ドラマ・ドキュメンタリー系

■フェイクドキュメンタリー「Q」

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放送禁止シリーズやNot Foundを彷彿とした作品。このような具体的に心霊ドキュメンタリーという感じではなく人間の恐ろしさというか得体のしれない者による恐怖感が最高。オチに絶叫と怖い顔というサブい演出は皆無なので安心して見られる。

eveのすべて

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チャンネル通してすべてドラマ。完結済みなので動画の更新はない。
元々フジテレビで深夜に不定期に放送してたらしい。番組サイトもない。
盗撮映像のようなホラーっぽい演出と物静かにたたずむ動画の雰囲気が何とも不気味。

 

以上。