1.LaB LIFe『WORLD'S END』
フューチャー・ポップとして2000年に入る前に活動を終えてしまったが、音楽性そのものは2000年代初期の未来的なフューチャー・ポップ。早すぎた音楽という感じで、「GRIDER 81」のようにハイスタのようなメロコア感もある楽曲もある。「ふたりのMelody」の中毒性が高い。休日に家族ぐるみで出かけた幼少期のワクワクがそこにある。
2.Plus-Tech Squeeze Box『Cartooom! 』
カートゥーン調のジャケに内容もコミカルなエレクトロニック。中田ヤスタカと同時期だろうが、また違った未来感がある。鳴りやまぬ音の連続はおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさ。
肌感覚で言うと中田くんとの共通項はレトロ=「60sの上澄み」に限定定義したことで
— ハヤシベトモノリ(Plus-Tech Squeeze Box) (@tom_hayashibe) 2022年10月20日
違いは僕は『60sから視たアナクロでファンタジックな未来への憧れ』、中田くんは『現代から視たオーガナイズされた近未来とファンシーなレトロのハイブリッドな仮想現実』を志向していたように思います https://t.co/3jgVVHT5yj
3.YMCK『ファミリーレーシング』
よく考えると8bitのチップチューンのみでここまで展開で来ているのは凄い。「ロッケンロールランデブー」ではあの高速連打の高橋名人とコラボしている。「魚のまばたき」は落ち着いていて、病院に行って処方箋を貰って帰るときに聴くと落ち着いて心が温かくなるような曲。
4.paris match『Quattro』
ラテンの風を感じるピチカート・ファイブのような音楽ユニットだが、洗練されたサウンドがSuchmosのような似非リアルなリッチ感を引き立たせている。MONDO GROSSOの「Life」のような「SUMMER BREEZE」がまた最高。リゾート地でバカンスをするときの作品。
5.Qypthone『EPISODE 1 -QYPTHONE EARLY COMPLETE-』
冒頭から休日の複合施設で流れていそうな軽快な楽曲が始まる。全体的に渋谷系っぽい明るくアニメのようなコミカルな展開が続く。似非リアルな日常系っぽい音楽が癒される。朝方から昼過ぎ頃まで聴くと効く。
6.SPANK HAPPY『Vendôme,la sick Kaiseki』
菊池成孔のテクノ感が強いSPANK HAPPY第二期の作品。全体的に思想強めだが「Madame Hollywood」のような表題曲はほぼ語り、「les enfants jouent a la russie」はエロゲの挿入曲のような雰囲気。
7.Cymbals『anthology』
「午前8時の脱走計画」は日常系アニメのOPのような程よいテンションと軽快さがあって今聴いても錆が生じない。「Highway Star, Speed Star」はバンドメンバー誰一人として車を運転しないのに車で高速を走っているような風とスピードを感じる。
8.SOLEILE『SOLEIL is Alright』
60年代のサイケ・ガレージを彷彿とさせるサウンドだが、女子高生をオジサンが囲んでいるバンド構成のため、楽曲は古臭くカッコ良くてボーカルがふわふわして可愛らしい作品になっている。France Girlっぽい感じ。
9.Sugar's Campaign『FRIENDS』
どこかの桃源郷の入り口のようなサビがイントロから流れるタイプの「ネトカノ」だが、温かい電子サウンドの海に溺れるような感じがして良い。Vaporwaveの影響も垣間見えて「Shopping Center」は完全にMoll Softだし「香港生活」はモロにFuture Funkのテンポとビートを抜き取った感じのチルサウンドだ。
10.横沢俊一郎『ハイジ』
渋谷系っぽいネオアコで、フリッパーズ・ギターの未公開宅録デモテープのようなサウンド。歌詞の緩い感じもパーフリのような感じで、青い感じがして良い。
以上。