1.Manfredo Fest『Jungle Cat』
全体的にピアノのサウンド主体で洗練されたシャキッとしたサウンドでスーパーで流れてそう。またラテンの雰囲気を纏っている。「Dig This Samba」からとても明るいサンバのリズムで迎え入れてくれる。表題曲も陽気なフュージョンって感じ。ラウンジ感が凄い「Clearwater Sunset」も良い。
2.Gnu『Gnuman』
98年作の日本産フリージャズ。「Time Table」からドライブ感が凄い。マーク・リボーのようなギターや、阿部薫のようなサックス、でも全体的にアングラな感じはそこまで無く、ポップな明るい感じで聴き流せる。
3.Anthony Braxton『For Alto』
最高のフリージャズ。いろんな楽器がひしめき合ってプロレスになっている系ではなく、タイトル通りアルトサックスのみで自由に狂っている。各タイトルがアーティスト達に向けたものとなっているが「To Composer John Cage」とかヤバい。阿部薫然り、アルトサックス狂いがち。
4.Sei Miguel『Salvation Modes』
いきなり30分弱ある「Prelúdio E Cruz De Sala」は静かにトランペットの音が鳴っていると思ったらMerzbowみたいなノイズが始まり、また静寂。からのノイズみたいな展開。
5.The Frank Wright Quintet『Your Prayer』
「The Lady」のイントロから最高。「Fire Of Spirits」ではホーン系で消防車のサイレン音を再現して鳴らしており、慌ただしく鳴るドラム含めて火事騒ぎのような雰囲気。全体的にジャケのような赤い熱さを感じるサウンド。
6.Marion Brown『Geechee Recollections』
静寂からパーカッションが鳴り始める「Once Upon A Time (A Children's Tale)」を幕開けに、人の声主体のスポークン・ワード的「Karintha」が始まる。フリージャズだが、パーカッション的で煩さやフリーキーな感じはあまりない。
7.Cecil Taylor Unit『Akisakila - Cecil Taylor Unit In Japan』
1973年に東京の厚生年金大ホールで録音されたライブ作品。セシル・テイラーのピアノ
にジミー・ライオンズのアルトサックス、アンドリュー・シリルのドラムによって成り立っているが、即興演奏でここまで広がりがあって途切れることなくパワフルなのが凄い。
8.Johnny Pate『Outrageous』
『踊る大捜査線』のような不思議なホーンのリフとフルートの伸びていくようなソロパートにオルガンの音色がゆったりしたテンポで展開される「Constant Wind」。プロディジーもサンプリングした「You're Starting Too Fast」のイントロ。
9.New York Art Quartet『New York Art Quartet』
左右チャンネルが極端なフリージャズ。半分スポークン・ワードのような「Black Dada Nihilismus」に、パーカッションとホーンの響きと間を楽しむ「Sweet」は急にハット系が鳴り出したと思ったら止んだり。
10.LBC Trio『Baobab』
ギターにヴァイオリン、ハープ、フルートと言ったトリオ編成で、ジャズと言うよりクラシックに近い響き。冒頭「Sybériale」から異世界転生モノみたいな、ケルトっぽいサウンド。デカい窓から外の様子が見えて、観葉植物が置かれたコテージ的内装のオーガニックカフェで流れていたら最高な作品。あっという間にA面もB面もどちらもすぐ聴き終えてしまう。
以上。