1.石野卓球『Takkyu Ishino Works 1983~2017』
こうして聴いてみるとリミックスやDJだけでなく結構プロデュースしている。かつその楽曲群が明るくポップでキャッチーで、筒美京平みたい。特に90年代の作品群がキレていて、篠原ともえや細川ふみえ、パロディのWEST END × YUKI「テクノでSO.YA.NA」なんか最高。
2.FPM『Motions [Best Killer Remixes & Produce works by FPM]』
FPM(田中知之)のリミックス&プロデュース作品のコンピ。特にDisc3がお気に入り。60~70年代風にアレンジされた「September (FPM Beautiful Latin Mix)」やサンバチックでダンサブルな「美しく燃える森 (FPM Latin Fire Remix)」。THE YOUNG PUNX!「SUGARCANDYSUPERNOVA (FPM GUITAR HEROES MIX)」も最高。
3.TOWA TEI『ARBEIT』
90年代初頭から00年代までの楽曲を主に収録。テイ・トウワが帰国して吉本所属時代のKOJI12000、KOJI1200、GEISHA GIRLSも音楽×コントの作風だが改めて聴くと名曲。tofubeatsがKOJI1200をサンプリングして作った「水星 feat.オノマトペ大臣」もこうして今聴くとエモい。ペルソナ4のリミックス「Heartbeat, Heartbreak」も最高だし、筒美京平作曲・アレンジをテイ・トウワが行ったNOKKO「NINGYO」も最高。
MONDO GROSSOとはまた別の大沢伸一としてのワークスはダンサブルでエレクトロクラッシュの影響強め。フィルターハウスのようなCHEMISTRY川畑「Party Nite」や玉置成美「Paradise」も癖になる。岡村靖幸作曲のMeg「Trap」もストリングスによってゴシックな雰囲気のアレンジになっている。
5.m-flo『ソトシゴト~m-flo turns it out!』
まだLISAがいた頃の初期m-floのソトシゴト集。まだEDMになる前、もはやlovesシリーズよりも前の作品集なのでR&Bやハウス、バラード系が多い。平井堅『TABOO(a tip of M-FLO remix)』からガラージでLISAのボーカルも映えるデュエットになっている。Fantastic Plastic Machine『Beautiful Days (TAKU'S GARAGE MIX)』もガラージ。松任谷由実のトリビュート「静かなまぼろし」もm-floらしいアレンジだし、松任谷由実「リアリティ」のコーラスとしてLISAが参加し、アレンジもm-floっぽいトラックに仕上がっている。
☟m-floのinside -WORKS BESTシリーズでも逸品の下記作品はEDM以降のm-floだが、フェスで流せば盛り上がる楽曲揃い。
のっけからBIGBANG「FANTASTIC BABY」で、ラテン以降のDragon Ash「BEAT SURF」にヒャダインの「20112012」など主にVERBALが活躍している。MADEMOISELLE YULIA「WAO」も最高だし、Takuのももクロリミックスも最高。
6.小西康陽『素晴らしいアイデア 小西康陽の仕事1986-2018』
上記は小西康陽氏のワークス集といった感じだが、細川ふみえの「スキスキスー」なども中毒性が高くて独特な雰囲気がある。氏の音楽の特徴として中島美嘉の「Rocking Home」は中でも60年代サイケガレージっぽい楽曲で、このようなサイケグルーヴが多く用いられていて、ふなっしーの楽曲はほぼ「スナッキーで踊ろう」。明るい気分になる応援団的なリズム隊が多い。
7.筒美京平『筒美京平 Hitstory Ultimate Collection 1967~1997』
昭和の名曲がずっしり詰まった最高のコレクション。尾崎紀世彦「また逢う日まで」や森高千里「17才」。桑名正博「セクシャルバイオレットNo.1」やCCB「Romanticが止まらない」、少年隊「ABC」。数え上げられない程のパワフルで時代を作って盛り上げてきた弾丸のような楽曲群が聴いていて明るい気分になる。いつの時代も良いと感じさせる曲ばかり。サザエさんも収録。
8.菅野よう子とシートベルツ『YOKO KANNO SEATBELTS 来地球記念コレクションアルバム スペース バイオチャージ』
今でもテレビで耳にするカウボーイ・ビバップのテーマ曲「Tank!」、Chase「Get It On」のようなファンキーさとグルーヴ。攻殻機動隊S.A.C.2「トルキア」もトライバルなコーラスが幻想的。同じく攻殻機動隊のScott Matthew 「Lithium Flower」も洋楽ロックっぽい毛色が違った作風ながらカッコ良い。
9.鈴木慶一『Keiichi Suzuki:Music for Films and Games/Original Soundtracks』
北野映画『座頭市』は久石譲以後の鈴木慶一音楽監修だが、あまり時代劇感はないもののシンセのメロディにメタリックなパーカッションが映える作品になっていて「Constructors」とか小気味よいリズム感。「Festivo」は言わずもがな超名作の和風サンバカーニバルのような雰囲気でタップダンスのブレイク、パーカッションやラストのホーンやストリングス系が鳴る辺りでブチ上がる。
10.坂本龍一『GEM(非売品)』
坂本龍一選曲による非売品CD。アルバイト期間とも言うような無名時代の坂本龍一の70年代の仕事から、80年代のアイドルプロデュース業。地方の博物館の館内BGMやトリビュート作品用の作品など、サイドワーク中心。ある意味一番外仕事感のある俗っぽい雰囲気の坂本龍一作品。バルセロナ・パラリンピックの作品とか良い。
以上。