1.Fazerdaze『Morningside』
カーテンを開けて一日が始まるような序盤のイントロのギターが心地よい。チープなドラムマシンのリズムに濾しに濾した透き通ったボーカルも良い。ブリブリしたシンセの音も良い。「Lucky Girl」の風鈴のような響き方が良い。
2.Lucifer's Friend『Awakening』
タイトルにもあるように、早朝のまだ空が青い早番仕事に出かける際に聴いて目を覚ますための音楽って感じがする。ボーカルが遠くで鳴っているような感じなのでうるささや不快感はない。
3.xiexie『XIEXIE』
カーテンを開けて差し込む日差しとその温かさ、輝きが音で伝わる。シンプルながらリバーブの掛かった深い穴に向けて歌っているようなボーカルがスパイスになっている。一日の始まりに良いテンポが形成されている。
4.SAKEROCK『ホニャラララ』
「会社員」から朝ドラの始まりを彷彿とさせるが、こんなにクレイジーキャッツのように朗らかに会社員をやってのけるのは面白い。「ホニャラララ」もギターが鳴りながらもどこかクレイジーキャッツのようなNHKのような雰囲気がしてしまう。インストの星野源や浜野謙太を体感するにはこのバンド。SAKEROCKはマーティン・デニーの曲名からだそうだが、日本のモンド・ミュージックってこんな感じだろう。
5.Jacob Collier『In My Room』
まずは自宅から1日が始まる。寝ぼけ眼をこすりながら「さあやるぞ」って感じのスタート。朝礼のBGMで流れそうな雰囲気の「Woke Up Today」。1日のスタートをしばらく自宅で過ごす場合には最高に居心地の良い空間を提供してくれる作品。
6.Sun Voyager『Seismic Vibes』
リバーヴの効いたボーカルに宇宙的な音響処理があるストーナーロック。朝聴きたい。なんとなくピンク・フロイドっぽい感じがする。
7.Jimanica『GRAND AGE』
1曲1曲の雰囲気が違い、ニューウェーブのような洗練されたカチッとしたサウンドが流れる。それぞれゲストが居てサウンドから得られる印象も異なる。METAFIVEやMONDO GROSSOの『NEXT WAVE』のような雰囲気。プロジェクトの尾島氏は様々なCM楽曲を手掛けているようで、幅広いテイストを味わえる。
8.DATS『Application』
まずパソコンを開いて一日が始まる感じがする。SNS文化が主流になったインターネット・ネイティブ世代には刺さる作品。METAFIVEっぽい音だが、幸宏氏からもコメントが寄せられ、ドラマーの大井一彌はYMOイベントに参加するYMC(Yellow Magic Children)のようだ。
☟yahyelは若干抽象的な雰囲気が高く実験的な感じ。音的な面白さやアプローチで言えばこちらだが、DATSは音がまとまっていて具体的な主張が強いイメージ。
9.AWOLNATION『Run』
U2のような80年代ポストパンク・ニューウェーブ的な雰囲気がある。ローテンポながらもダブステップのようにベースが響くパートがある「Run」から、着信音のようなイントロのシンセで目が醒めるような「Woman Woman」は最高。
10.BOOM BOOM SATELLITES『19972016 -20082016 』
冒頭の「LAY YOUR HANDS ON ME」が最高にスタートダッシュを切っている感じがして良い。ビッグ・ビートと言ってもプロディジーやケミカル・ブラザーズのような陽気な雰囲気ではなく、感傷的な雰囲気を伴っている。空間になり響く電子の粒と時を刻むようなキック、それを包み込むようなギターや複数の音色が飽和していて、それでいてまとまって洗練された音になっている。RIP.
以上。