1.Wool & The Pants『Wool In The Pool』
ローファイ風なドラムやちゃんと響く重めのベース。lo-fiヒップホップに似た心地よいリズムが得られる。マイクを通さず直接通したようなボーカルも相まって浮遊感や空間のアンコントロール感が凄い。「Edo Akemi」(じゃがたらのボーカル・江戸あけみ)はじゃがたらの「でも・デモ・Demo」の歌詞まんま。
2.The Book『The Lemon of Pink』
間違えて海外の地方の田舎町に放り出されたようなさすらい感がある。かと思えば「Tokyo」。切り張り編集したような弦楽器のサウンドがアコースティックでテクノポリス感はない。さっきまで田舎だと思っていた町が東京だったのは、西東京やら郊外から気づいたら東京に来てしまったようなエモい感覚がある。
3.Various Artist『Neo Gaia Legend Japan Tour Mixtape 2019』
日本科学未来館のライブイベント的な雰囲気を感じる。世界中のVaporwave系アーティストが日本国内を回るツアー・イベント「Neo Gaia Legend」のコンピらしい。もはやVaporwave感はなく、ちゃんとすっきりした綺麗な一つの新しい作品になっている。普通に美しい2000年初頭頃のY2K的テクノのように感じる。
4.井出健介と母船『Contact From Exne Kedy And The Poltergeists(エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)』
カーペンターに参加した奥田民生のような楽曲。やはり坂本慎太郎っぽい雰囲気は否めない。ムーンライダーズっぽさもある。タイトルと言いバンド名と言い歌詞と言い、すべてがおかしくて癖になる。
5.タニザワトモフミ『日本に落ちてきた男』
スピッツ、くるりやナンバーガールなど、この辺の雰囲気のバンドはあっただろうが、今ではほぼ聞かなくなってしまったような雰囲気の楽曲群。ユニコーンっぽい緩い雰囲気とニルヴァーナのようなグランジを感じる「コスモ・ガール」最高。
6.高野寛『City Folklore』
シンセの音の波・リズムが心地よいし、ごちゃごちゃしたサウンドでないのが最高。雨降り時にふと立ち寄ったホームセンターで雨宿りしていたら思いがけず興味を惹かれてウィンドウショッピングをしてしまったような贅沢な休日感がある。昔のシティポップ感のある「TOKYO SKY BLUE」の百貨店感が良い。
7.槇原敬之『Sach a Lovely Place』
「Fan Club Song」の少し危ない感じがありながらもセーフな感じと中毒性が良い(ストーカーにならなければよいが)。「Cleaning Man」のサビ前のBメロが好き、サビも好き。ほぼシック「Le Freak」の謎のテンションで歌われる「印度式」も謎で好き。
8.浦上想起『音楽と密談』
宇宙からの信号で歌っているようなくぐもった雰囲気と音程が取りづらいような感じが中野テルヲっぽい。各タイトルも変わってる。迷い込んで入った喫茶店兼バーのオブジェの水槽越しに見る風景のような白昼夢感がある。おもちゃ箱のようなサウンド。
9.ミツメ『Ghosts』
ジャケのような森林公園に散歩に出かけて適当にやり過ごす時間の贅沢さにBGMを付けるとしたらこれというサウンドが詰まっている。シンプルで軽めのサウンドにこのボーカルが非常にマッチしてる。
10.POPS研究会『Am I weak enough to be strong?“The idea of desirable difficulty” 』
原宿のオシャレなアパレルショップで流れてそうな雰囲気のするチルな感じの作品。新宿のニトリなど落ち着く家具に囲まれて聴くのも良さそう。
以上。