1.M.B.(Maurizio Bianchi) 『[Aktivitat]』
80年代初期のノイズ作品。ビデオテープを誤って取り込んだ結果起こった事故のような雑音と映像が脳裏に思い浮かぶ。あるいは電波の届かないラジオをザッピングしている感覚に近い。
2.The Space Lady『The Space Lady's Greatest Hits』
シンセと歌が風に流されてどこか飛んで行ってしまっているような浮遊感と溶けて混じり合っているような掴めなさが癖になる。
3.ウィンブルドン総合優勝『とび出し』
2000年代前後のニューウェーブリバイバル的アプローチの雰囲気があるトラック。令和の時代に聴く雰囲気ではないが2022年作品。
4.The Black Legacy『Black Flower』
イタリアのハードロックバンド。冒頭から暴力的な重低音が響いていて良い。ずっと同じテンションだがそこまで過激ではない。ジャケがオシャレで二郎系ラーメンのような、細部のこだわりではなくボリュームとジャンク感に特化したような、ロックのカッコイイディストーションを堪能できる作品。
5.小唄勝太郎『Kouta Katsutaro』
芸者歌手として活躍した方の楽曲集。昔の戦前の音楽はDNAに染み入る。アメリカではジャズに、日本ではクラシックが流行り歌として広まったようだが、やはり日本らしさが表れている。日本古来の楽器に加えて西洋の楽器を加えたことで風土的な特徴が表れ、祭りで聴かれる音頭のメロディーはやはりDNA的にテンションが高まる。
6.CAN『The Singles』
70年代のクラウトロックは最高なものが多いが、ビートルズのダークな部分のみを抜き取ったような実験的な楽曲が多い。いろんなアプローチが多く、バリエーションに富んでいる。
7.Ajate『Alo』
日本っぽくもありアフリカっぽい民族的な楽曲。じゃがたらが彷彿とされたしボアダムスさえ思い浮かんだ。アフロビートだろうがオシャレなトラックで落ち着いているので、どこかの村の伝統的な奇祭で使われている音楽のような雰囲気。
8.Negative XP『Mkultra Support Group, Vol.1』
パンク・ロックのソロプロジェクト。ギターとベースを自ら演奏してドラムはプログラミング。Hi-STANDARDのようなちょっと悪っぽいヤンチャな雰囲気がある。
9.Métal Urbain『Les hommes morts sont dangereux』
80年代のノー ウェーブっぽい雰囲気のフランスのパンクバンド。プログラミングされたドラムマシンの軽さがかえって軽快で良い。
10.Jehst『Falling Down』
ジャケもトラックも最高にクールな作品。DJ KrushのようなイルビエントなトラックがLSD的な幻想感があって良い。
以上。