Patchwork Dream

随時、記事の加筆・修正または再掲載します。

怪文書10選①

太宰治の『二十世紀旗手』といった破滅型と言われる怪文書があるが、初見でいきなり読んだ時のインパクト強すぎてメンヘラの長文かと思った。最近買い物ついでに強力なバルサンを焚いて出かけたら、帰宅後に屈強な姑が生き残って待ち構えており、辺りにはハエの死骸とどうにもならないという表情をした夫が死にかけていたことがあった。そんな夫は窪塚洋介似で、街を歩けばよくオバサンに「一歩間違えたら窪塚洋介だよ」と褒めているのか貶しているのかわからない口調で言われるが、褒めているのはわかる。ただ窪塚洋介は一歩間違えたら笑い飯の西田である。最近夫が「家に帰るとね、まず鏡を見るんです。するとげっそりとして目がバッキバキの状態の男が映るわけです。だけどしばらく見ると鏡の中の男が笑ってるんですよ。それが面白くてかれこれ2〜3時間くらいはずっと眺めてますね。」と言っていたので少し心配だ。また夫は偶然窪塚洋介に街で出くわしたことがあり、咄嗟に卒業アルバム裏の白紙ページにでかでかとサインしてもらい、今では家宝となっている。かく言う私も最近目覚めが悪く、エアコンのフィルターをろ過させた汚水のような見た目と味の外国産の安い水出しコーヒーを少し口に含んでは吐き出し、目を覚ますことが日課になりつつある。時は二十一世紀、辛抱強く旗を手に掲げる見えない旗手をどれだけ見つけることができるのだろうか。そんなこんなで、現代には怪作を残す太宰治のような人は結構少なくないだろうしSNSの普及で変人が可視化されたことで、より目に見えぬ旗手たちの旗が今日も様々なところで目撃されている。そんな多種多様な10の旗を今回は紹介していく。

☟アキバで謎の怪文書を販売してる自販機があるらしい。

1..優れた女性との間に子孫を残したい

patent-nishi.com電波系サイトとして検索してはいけない言葉だったもの。思想がヤバい。昔のウェブサイト状態で留まっているが現在この人はどうなっているのだろうか。ここまで理想が高いと思想をこじらせてこんなになるのか。

2.みさき る

bungoku.jp

他の受賞作品と比べると謎が多すぎるし、文章量が1冊の書籍にできるぐらいの内容だ。ホラー系が苦手な人には無理だろうが、モキュメンタリー風の読み物だ。参考にした怪事件があるだろうが、わざと恐怖を与えるような書き方になっているし考察がされていたりする。長すぎるので暇なときに読むのが良い。
☟「忌録」シリーズとして出版されていたが、他のシリーズもなかなか面白そうだ。

[阿澄思惟]のみさき: The Missing

www.amazon.co.jp

3.ひきこもりの手記

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ひきこもりの手記

酒鬼薔薇聖斗のような独特な字体で意味不明な読みにくい文章が書かれている。

www.amazon.co.jp

4.ヴォイニッチ手稿

戦時中に暗号として使用された早口の薩隅方言のように、一部の人間のみが読めるヴォイニッチ語として書かれたものだとか、中二病のノートだとかいろいろ言われている。あとはそもそも意味のないものをただ羅列しただけのアウトサイダーアートだとか言われている。

nazology.net

ent.smt.docomo.ne.jp

そう言えば一時期『亞書』なる謎の出版物がAmazonで出回って問題となったことがある。目的としては、国立国会図書館の代償金*1目当てという説が有力。内容はギリシャ文字等をランダムに配したデタラメなもの。結局、出版物として認められず国会図書館には蔵書されずに話は幕を閉じたわけだが、マルセル・デュシャンの『泉』やアンディー・ウォーホールのような皮肉めいた作品だったのではと思っている。

似たようなもので言うと『ギガス写本』『契丹文字』などが解明・解読不明やらで面白いが、こういったオーパーツ的なものは結構面白い。

5.フラワースタンド

peraichi.com

いわゆるワードサラダというもので、サイト内の文章がおかしくなっているとして話題になっていた。現在は解消済み(2022年8月現在)。ただスタンド花の歴史・概要は変わらずに怪文書のままだ。

www.youtube.com

6.半間家の本物の本家です。(貴族です)

plaza.rakuten.co.jp

電波系サイトという感じで、1.のサイトに似ている。半間巌先生というのはサイトの本人自体で、自称バイナリオプションのスペシャルリスト。大本営発表過ぎるプロフィールの深層も不明。日記も思想が強いし、YouTubeチャンネルまである。

www.youtube.com

7.ひび割れガラス球照明技術

patent-nishi.com

1.の運営者と同じ西山氏が書いていて、どうやらこの技術を特許出願して拒否されているようだ。電波系だがなぜどれも同じように哲学的な怪文書を書くのか?

thetuburo.com

8.日本一おかき処 播磨屋本店

www.harimayahonten.co.jp

おかき自体は美味しいらしいし、本当に何店舗か直営店があるぐらいの店だが、お客様ではなく右翼に寄り過ぎて公式HPが怖いと話題になっている。街宣車のようなトラックもあるが、見た感じ会社の宣伝用のトラックではなく右翼思想強めのものだ。

問.
右翼企業だという噂(うわさ)は本当ですか。

答.
全くちがいます。

ただ、私の長年に亘る真剣な研究の結果、世界の混乱と破滅を救えるのは「日本」しかなく、その日本を本来あるべき姿の「日本」に戻すべく、天皇や皇太子に人間的覚醒を求め続けているだけなのです。右翼だなどと勘ちがいされるのは、そのせいだろうと思います。

弊社播磨屋本店は、そしてその代表である私播磨屋助次郎は、そんな単なる思想の徒では決してありません。長年主張し続けているのは、「思想」ではなく「真実」なのです。
詳しいことは、現在着々と遂行中の「地球革命」の電子パンフレットをご精読ください。

www.harimayahonten.co.jp

9.異端図書室

www.st.rim.or.jp

街の中にある香ばしい文章を掲載しているサイト。中には人から手渡された怪文書などがあり、事件ファイルのようになっている。

10.寝る前におじさんの話聞こうね

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遂には検索してはいけない言葉となってしまったが、ふたばちゃんねるにはこういった怪文書が溢れている。何を食ったらこのような発想が浮かぶのか。実際のアニメのキャラクター画像と共にそのキャラクターがあたかもそうであるように寄稿されているので、子供の夢を崩壊させるような内容となっている。

Twitterの池十口氏はよくこういった怪文書を投稿しているが、どういった世界観がその人の頭の中で築き上げられているのかが気になる。

mobile.twitter.com

―――noteに寄稿される怪文書

怪文書というよりもぶっ飛んだ内容のお笑い、読ませるタイプのお笑いだろう。世界観が完全にそっちに入ってしまっていないと恐らく書けないし、途中で戻ってきてしまっては書ききれない程のクオリティを保持している。

カートゥーンの『アドベンチャータイム』は子供が熱でうなされてるときに見る悪夢的な世界だが、これは仕事で挫折したリーマンが大の字で天井をぼんやり見上げてるときに思い浮かぶ終末のような世界が描かれている。いずれにせよ気分がクソの時に読むと良い。

note.com

世にも奇妙な物語みたいな感じだが、ある意味スランプに陥る芸人の脳内イメージってこんな精神世界なのかもしれない。

note.com

 

以上。

*1:納本制度国立国会図書館に本を納入した場合、小売価格の5割+送料を代償金として交付する制度