1.Faust『Rien』
海外からの違法電波を不正にキャッチしてしまったようなサウンドがずっと続く。曇り空のビルの屋上で仰向けになって聴きたい作品。Faustとなっているがほとんどの制作に携わったのはジム・オルークなので、ほぼジム・オルークの作品。
2.Vessel『Punish, Honey』
工場や作業場にある機械を使って作ったような作品。「Red Sex」の沸騰直前のようなボルテージが上がり切らないところで留まった最高の中毒性のあるグルーヴが最高。レイヴってよりテンポの遅いトランス系に近いハマり方。オシャレでシンプル、音数の少ないインダストリアル。
3.Arrested Development『3 Years, 5 Months And 2 Days In The Life Of』
60~70年代にラップがあったら多分こんな音って感じのサウンド(70年代にはラップは存在する)。緩いが程よく気が抜けた感じで、ネイティブ・タンというか今後のテクノ・レイヴシーンで耳にするようなリズム・グルーヴを先取りしているようなスタイリッシュさがある。ジャケと内容にギャップあり。
4.Os Mutantes『Os Mutantes』
ブラジルのビートルズっぽい雰囲気。トロピカリアと言うジャンルの代表と言っても良いほど「Bat Macumba」最高。
5.BUCK-TICK『ABRACATABRA』
80~90年代のニューウェーブをすべて総称したようなサウンド。EBMチックなリズムが心地よい。
6.ゆっきゅん『DIVA YOU』
Dead Or Alive的な藤井隆的なHi NRG。ニューウェーブと2000年代頃のアイドルソング的なテクノポップ感が最高。
7.Mondo Grosso『Next Wave』
ブラジルっぽい雰囲気のある「BLAZE IT UP」から最高だが、全体的にハードなハウスでクラブで盛り上がりそうな曲ばかり。Everything Needs Loveも最高。下記のPV、カッコいいと変態的が両立した謎の雰囲気で良い。
8.TM Stevens『Boom』
ヘヴィメタル・ファンクと自称するだけあって最高に重く歪んだ音にファンキーなリズム感が最高にマッチしている。
9.Charles Manson『1967』
日本で言うところのオウム真理教の麻原彰晃的存在。この作品はオウムソングのようなもの。ただそこまで印象に残る曲はないものの、当時のフォークソングっぽいヒッピー感がある。ローファイでなんとなく酔った時などに流しておくとトリップしそうな謎の心地よさや中毒性がある。曲自体は良いが印象には残らず短いため、何べんでもリピートできそうな勢い。
10.Chicks On Speed『Will Save Us All』
エレクトロクラッシュという80年代のディスコやパンク、ニューウェーブをリバイバルさせたようなスタイルを貫く、DAFのインダストリアル抜き的なサウンド。YMOが生きた80年代とインスパイアを受けたテクノの90年代の両方を兼ね備えた要素を持ったサウンド。オシャレで良き日のスクラップブックを眺めているような懐かしさと新鮮さ。
以上。