ノイズに美的な価値を見出したのは、イタリア未来派のルイージ・ルッソロとされる。ルッソロは『騒音芸術』(『The Art of Noises』Futurist Manifesto、1913)の冒頭で「古代はまったく静寂だった。19世紀、機械の発明によって、ノイズが生まれた」と言い、産業革命は近代人に、より複雑な音への理解力を与えたことを指摘した。ルッソロはノイズを用いた表現と電子音楽の先駆者と考えられている。
爆笑した pic.twitter.com/djozlKXKov
— すざっくん (@suZa9N) February 18, 2017
ノイズ・ミュージックはわかりやすく言うと、ロックやパンクのカッコいい部分の詰め合わせである。
というのは題名のない音楽会で大友良英が言ってた。音楽っていうより刺激。辛さが味覚ではなく刺激として受け取られるのと同じである。すなわち、ノイズはロックやパンクの究極系なのだ。またイヤホンの調子が悪くても多少は普通に聴けてしまうのがこのジャンル。
一番最初にノイズ・ミュージックを聴いたときは工場の騒音みたいな感覚だったが、今では工場の騒音ぐらいなら楽しめるようにはなった。ただ総じてノイズ系のアルバムは普通のルートで買えなかったり、プレミアが付いていたりして手に入れづらいのも現状。
1994年 関西テレビで放送されたという伝説のテレビ番組「精神解放ノ為ノ音楽」では主にノイズ系のアヴァンギャルドな音楽が紹介されたらしい。いわゆる"デス渋谷系"なるミュージシャンが紹介されている。
ルー・リードの『Metal Machine Music』なんかはいきなりこれが出てきてビビっただろうなって気がする。賛否両論あるだろうが究極はこういう形なのだろうか。
現代音楽とノイズ
高柳昌行・阿部薫
『集団投射』は日本ジャズ史の歴史的演奏作品だが、フリージャズというジャンルもなかなかアヴァンギャルドだ。エレキギターもだが、サックスがかなりいい味を出しているのがジョン・ゾーン然り、ロックやパンクに近いと感じさせる。ジミ・ヘンドリックスのギターパフォーマンスを彷彿とさせる音だ。
Iannis Xenakis
クセナキスは現代音楽にハマった際に聴いたが譜面が恐ろしいことで有名。音ゲー用に譜面起こしをすると恐らくえげつないことになる。
電子音響作成用コンピュータのUPICによって作成された「Mycenae Alpha」は図形楽譜(図形譜)と言われるもので、縦軸に音の高さ、横軸に時間を表している。
そのクセナキスの作品の一つである「ペルセポリス」のリミックスにも多くのノイズ系ミュージシャンが参加している。日本からは大友良英にMerzbow、池田亮司が参加しているが、原曲がおかしいだけあって(良い意味で)ほぼ全部オリジナルである。
Ryoji Ikeda
このリミックスにも参加している池田亮司だが、主に超音波や周波数など音に着目したスタイルでの作品が多い。
視覚と聴覚で魅せる作品といった感じで、インスタレーションに近い。
Sachiko M
同じくサイン波奏者のSachiko Mも独特で、サンプラーにプリセットされたテスト・トーン(サイン波)やスイッチノイズを使って即興演奏を行っている。大友良英ともよくコラボしており、この2人が「あまちゃん」の挿入歌で共同作曲(テーマ曲は大友良英)したというのが意外。
ジャパノイズ
ジャパノイズ (Japanoise / Japanoize) は、ノイズミュージックの中で、特に日本のミュージシャンによって作成された楽曲及びミュージシャン、バンド自身を指す[1][2]ものである。特に1990年代前後のムーブメントを指す場合が多い。日本ではなく海外で生まれた言葉であり、英語で「日本」を意味する"Japan"とノイズ・ミュージックの"Noise"を掛け合わせた造語である。
Merzbow
日本のノイズ界の帝王と言っても過言でない存在。エイベックスとの契約の話があったが断ったというエピソードも聞いたことがあるがどこまで本当かわからない。
ノイズの代表みたいに自分は思われているのかもしれませんが、関係ないしどうだっていいです。メインストリームになるための努力も一切したいと思いません。
DOMMUNEでのLIVE。比較的聴きやすい。轟音が響き始めたところでのオーディエンスのハンズアップが見える。Merzbow初期はコラージュ音楽で、TGのようなインダストリアルを志向して始めたプロジェクトだったようだが今は秋田昌美のソロプロジェクトだ。Mステを見ることもあるらしい。
一番好きな音、そして一番嫌いな音はありますか?
ちょっと難しいですね。すごい低周波とかはあまり好きじゃないですね。別に高い音が好きってわけでもないんですけども。例えば家の横の道路で車がずっとアイドリングとかしてるんですよ、ミキサー車とか。するとすごい低周波の音がずっとするじゃないですか。そういうのが本当に苦痛です。
☟Merzbowのミックスも良い。現代音楽のようなものから現在の音楽までの歴史を見てるような、音が音楽になっていくまでの成り立ちのようなリミックスで面白い。
Merzbowの初期はコラージュ・ミュージックが多く、比較的音楽的であったし、秋田昌美と水谷聖のユニットで活動していた。記事を忘れてしまったが、たしか当時のインダストリアル音楽に影響を受けていて、音楽としても簡単に再現でき良そうなものを目指すというのが初期のコンセプトだろう。
☟Merzbowによる「君が代」のカバー
ecstaticrecordings.bandcamp.com
リリース数が膨大でdiscogsでも追いきれていないだろうが、本人は「サン・ラ以上にCDを出す」とのことだそうだ。
☟秋田昌美は元々バンドのドラマーをしていたことだけあって、ドラマーとして活躍することもあるようだ。
Atari Teenage RiotのAlec Empireの日本でのライブ映像だが、おそらくドラムがMerzbowなのではないかと思う(違うかもしれない)。
Masonna
パンタロンに尖った靴、長髪というパンク・ロッカーさながらの風貌だが、元々はハード・パンク・バンドTHE SADIST(1984年~1990年)のボーカルだった。飴の缶にコインを入れてコンタクト・マイクに接続した自作楽器をギターさながらに演奏している。
全31曲入りの『Shock Rock』もかなりスピード感とパワーがあり、活力が沸く。
マゾンナの他の作品を聴いていると、メロディも何もないはずなのに「このフレーズ前作で聞いたことあるぞ」みたいな箇所があり、引用なのか似てしまっているのかはわからない。Merzbowも一部似たようなフレーズが入ってるように聞こえる個所がある。
ライブの時間が驚くこと短いのだが(長くても2分くらい?)、それは本人の体力が最大のパフォーマンスを行える玄海の時間と言えるのだろう。過去に体を壊したことがあり、そこからSpace Machine名義での活動も開始するが、普段の音楽とは打って変わって宇宙的なアンビエントとなっている。
憧れのMASONNAがやっと観れました。今日は調子良かったのか2分弱もあった。頭おかしいよこの人
— Hazuki Chigusa (@soundandthegang) 2019年3月10日
夢だったストップウォッチできた 多分ほんまは1:57くらい pic.twitter.com/RMgO0dUNFB
最近驚いたのが、サニーデイ・サービスの「すべての若き動物たち」のリミックスのリミックスでマゾンナが参加しているのだ。しかも元のリミックスもHair Stylistics(暴力温泉芸者 a.k.a 中原昌也)であり、もともとこの2人はスプリットでCDを出していた間柄なのだ。
灰野敬二
始めて灰野敬二の作品を聴いたのは、いいともの音が変わるCDから見つけた『滲有無』だ(おかげで、"いいともCD"で検索するとアマゾンのリンクが出てくる)。
どうやら中原昌也の書籍で、B'z『RISKY』に灰野の作品がプレスされたという裏話は本当らしいとのことだった。
デビューアルバムの『わたしだけ?』はかなりの傑作。
TG:夜中というと深夜?
灰野:深夜だった気がする。だからあのレコード、あのまんまなんだよ。
TG:夜中の黒。
灰野:「うまくできない」は真っ暗な状態で録音したような気がする。他にも何曲か、マイクの位置が分からないほどの真っ暗闇。ギターを手探りで何もないところからそれぞれ違う一音を見つけて、音楽を全く無から作ろうと思っていた。
TG:それは凄く興味深いですね。何日くらいかかったんですか?
灰野:三日か、二日くらいだったんじゃないかな。そんな長期間はやらななかったと思うよ。テープはずっと録りっぱなしで長かった。
TG:演奏レパートリーはどうやって決めたんですか?
灰野:何にも考えていない
TG:歌詞は?
灰野:なし。その場で、やりながら。なんて言うかな、時期がやっぱりあって、やっていて一個パターンが出来るじゃない?そうすると、自分がどこまで覚えられているか難しいけど、あ、なんか歌詞つけよう。やっぱり「歌う」ということを、すごく自分の中では、歌のレコードを作ろうとしてたから、ゴーーーッといつも演っているから、人が俺のレコードを買うときに、絶対A面B面1曲ずつで、ゴーーーッといってそのままのレコードだと思うのを裏切りたかったから。
上記記事に制作秘話が掲載されているが、曲より写真代の方がかかったらしい(レコーディング3日間、ジャケット撮影1年)。
不失者での活動もあるが、最初期のバンドのロスト・アラーフもかなりアヴァンギャルドで良い。
☟バンドの午前四時がボーカルに灰野敬二を招いて行ったギグの音声だが、これが収録された作品があれば買いたいものだ。
灰野敬二はDJも始めており、彼の楽器に対する「その楽器が出さないだろう、楽器が出すと想定していない音を俺は出す」という旨をどこかのインタビューで見た気がするが、このミックスもかなり多種多様なジャンルをミックスしており、いわゆるクラブ系の物とは違う世界旅行のような作品だ。音楽の中では黒も白も、キリストもイスラムも混ぜ合わすことができるのだ。
灰野
1年に2,3回ですけど。そのときはCDプレイヤーも、ぼくはぜんぶ楽器として使います。バスドラ、ベース、スネア、ギターとして。
山口
それはCDの音源をベースに使って、たとえばCDのボーカルやリズムを使って、1曲つくるというようなことですか。
灰野
いや、そうではなく。たとえば、ビリーホリデーを、ぼくは4枚かけるとします。メインボーカルには、ゆっくりの曲に歌ってもらいます。早いテンポでやってる曲があったら、それをハイハットとして使います。それは、ドラムセットとしてぼくがCDプレイヤーを使う場合です。
山口
CDJも使われたりするんですか。
灰野
あ、ぼくはCDJは使わない。ふつうのCDプレイヤーを使うんです。ほとんどのDJの方は、みんな回転を変えたり上げたりして、ピッチを合わせようとしますよね。
山口
はい。
灰野
違う音楽をかけているけれど、同じテンポにして、同じ音程にして、一つの音楽に固めようとしている。ぼくにはそれは何か、正義はたった一つしかない、という硬直した考えに通じるものがあるように思うんです。みんなが戦争をやめろ、と言いながら、知らないうちにたった一つの正義に向かって、みんな右にならえしていることをほとんどの人がやっている。で、いちばん始めにDJをやったときは、世界四大宗教をいっぺんにかけました。さぁ、どっちの音のほうが大きいのって格闘させながら。大きい音というのはボリュームの問題なんで。じゃあ、信者の数が多ければいいの、という皮肉を込めて。
灰野敬二がうどんを食べているこの画像、何回見ても面白いな... pic.twitter.com/Q4yOo5New2
— コナ太郎◎ (@KOMAAAAAAAAN) 2017年12月4日
灰野敬二さん宅。楽器とCD/レコードだらけ。音楽と猫の匂いしかしない怪しい城でした。 pic.twitter.com/fFQlPrak9n
— 松山晋也 shinyaMATSUYAMA (@agostoshinya) 2021年2月28日
あと、ためしてガッテンに何の前触れもなく灰野敬二が登場したというのは、いいともに次いで伝説的だと思う。
☟なぜか猫ひろしと共に写真に写る灰野氏
ザ・ゲロゲリゲゲゲ
俺が知る中で一番最悪なカバー。バックでそのまま原曲のカセットテープかなんかが流れてるのに酷く歪んだボーカルを載せてる。カバーというかカラオケ。
☟蛭子能収がジャケイラストを描いた『パンクの鬼』も名盤。タイトルがほぼ放送禁止だし、曲が短いのですぐ終わっては次といった、スピード感とパワーを貰える。気分がクソの時聴くと最高。
☟中原昌也に暴力温泉芸者についてアドバイスしたとされるゲロ山之内が「お前の音楽なんて俺でもできる」と短期間で作成したコラージュ作品が『Hotel Ultra』だ。東郷健の政見放送などが入っている。
ゲロ山之内がピアノを弾いて作った『Hell Driver』は似つかわしくなくダーク・アンビエントで綺麗な音楽になっている。
Hanatarash / Boredoms(EYƎ)
こんなカッコいいPV他にあるか?
ノイズではあるけどただただ単調な騒音ではなくトランスできるのが良い。
EYƎの祖父が大本教の信者であることからお経が曲の中で流されてたりするが良い味を出している。ハナタラシは1996年にトラットリアから出た『5』しか手に入らない状態になってしまっているのが残念。
ライブではチェーンソーで足を切る、ガラスや爆竹を客に投げつけたなんてぶっ飛んだエピソードばかり調べればきりがないがユンボで会場を破壊するギグはあまりにも有名である。
ハナタラシの伝説のライブ。
— 吉村智樹|ライター|京都在住 (@tomokiy) 2021年5月29日
ただ「あの頃はスゴかった」で終わらず、これはライブの写真なのだといまちゃんと説明できる言葉が必要だと感じた。 pic.twitter.com/IOoMDQmyno
ついに憧れの方に会えました。
— まおさん⚠️ユンボでライブした人⚠️せのしすたぁ/最じぇね (@seno_mao) 2020年9月27日
山塚アイさんです。DJ EYEさん。
まおがユンボでライブしたい!と思ったきっかけの方です。
もう思い残す事はありません…#りんご音楽祭 #せのしすたぁ pic.twitter.com/7lnl1yliQi
ライブハウスが危険なのは昔からだし、なんなら今の方が安全になってます。 pic.twitter.com/NWqj8a15lz
— T̵E̵S̵T̵CAR̵D R̵E̵COR̵DS̵ (@testcardrecords) 2020年3月6日
とにかく80年代のハナタラシ期のライブではライブハウスの水道管を破壊して賠償とか、客も盛り上がるというより多分引いてたんだと思う、がライブ音声を聴くと客もEYƎに茶々入れたりしてて客も狂ってることがわかる。
mixiにあったハナタラシのユンボギグを実際に観た人の書き込み。 pic.twitter.com/wHZLndEOci
— PussySurfers (@ButtholeGalore) 2015年1月11日
☟少年ナイフや町田康が作ったメロディや歌詞をぶっ壊して全部EYƎ一色にすると言う最悪ぶり。
☟個人的にボアダムスの中で一番好きなアルバムが『Soul Discharge』だ。
オープンリールを楽器代わりにするところも凄いが、トライバルなビートと相まってより気分が高まる。ノイズ期からEYƎはトランスできるものを求めていたわけで、決して過激さや奇をてらっているのではないらしい、が…。
☟太陽崇拝トランスの『Super Are』も朝聴くと目覚めるしトランスできる。「デザインあ」並みに朝トランスするアルバム。
■EYƎ
EYƎはDJもやってるがこれが最高過ぎる。EYƎは楽器ができるわけだはないが感性がぶっ飛んでいるのでセンスがピカイチ。
DJ 光光光名義の作品なんか最高にトランスできる。EYƎ名義の『Sky Size Sea』『Cozzvo』も未知の音楽のような感じでトランスできる。チャクラが開きそうな勢いだ。
ハナタラシとかボアの話で盛り上がるふたりw pic.twitter.com/OlIq9dzFOx
— GUL™ (@GULPOST) 2019年9月26日
他にもユニットなどが多すぎて辛いが(名義もエイフィックス・ツイン波に多い)、Audio Sportsも飛べる。竹村延和やラッパーのTwigyも参加してるが、EYƎの無気力なラップが逆に良い。
ノイズ×ディスコ
"Noise Disco"というジャンルが正式にあるかどうかわからないが、親和性が意外にも良い。ノイズが聴きづらいって人にもいくらかは聞きやすいだろう。
Noise/Girl
■Noise/Girl『Discography』
表題曲のインパクトと中毒性が凄い。インダストリアルのようなドラム隊にディスコチューンとディストーション。それに加えて4つ打ちのキックが合わさってとんでもなく神曲になっている。ビート×ノイズの親和性が良い。メロディがしっかりあるので聴きやすい。
Kazumoto Endo
■Kazumoto Endo『While You Were Out』
shotahirama
■shotahirama『Post Punk』
ザッピングするかの如く次々とグリッチノイズが続く。ポップな池田亮司みたいな雰囲気。
■shotahirama『Stiff Kittens』
工場で緻密な溶接・洗浄・塗装作業を行っているかのような機械的でミニマルなノイズの効果音が矢継ぎ早に響く。
shotahiramaはノイズ系の人だと思ってたので、いきなりヒップホップのビートアルバムみたいなのだし初めてビビった。こちらも良い出来。
Toecutter
■Toecutter『Real Sexual People』
PAWCのようなコラージュ音楽にノイズが混ざったハードコアのような作風。ガバを感じる。場末の小さいクラブの箱から漏れてきそうな雰囲気。テープミュージック特有のシニカルさも健在。
おまけ
ノイズというのはルーツにインダストリアルがあって、別称としてPower Electronicsとして表記される場合がある。ノイズもパンクだしロックだし、テクノだ。割とノイズ・ミュージック作品のジャケは秀逸で、飾っておきたいぐらいカッコいいものが多いのだ。
ノイズミュージックはコンピレーションアルバムもなかなか良い。
偏にノイズと言っても雰囲気に違いがある。Merzbowや暴力温泉芸者(ヒップホップのビートにコラージュした挑発的作品「Fuck Off RRRecords, Bye Bye Noise Music」が結構良い)も参加する作品だが、ノイズ・ミュージックはタイトルが挑戦的で面白かったりする。
Whitehouse
「Why You Never Became A Dancer」が有名?だが、ぶっ壊れたビートがヤバい。
ノイズっちゃノイズだけど、TGみたいなインダストリアルって感じ。それゆえに音楽的にも楽しめる。根底にどんなコンセプトがあるかわからないが反抗的なのはわかる。これはパンクか?
Atrax Morgue
Merzbowに近いサウンド。「Brain Pentration」とか良い。バイオハザードとかマトリックスで流れてそうな、気味悪くてカッコいい音楽って感じ。ジャケがグロい。
Winterkälte
ドラムンベースよろしくドラムンノイズ。トロピカル間のまったくない「Tropical Timber Trade」とか聞いてて心地よいリズム感。まるで全部機械化された工場内のライン作業の工程のような流れの良さとサウンド。こんな音がする工事現場って都内にいくつもありそうだけど改めてこうやって聴くとアガる。
Yellow Swans
奥深いサウンド。プログレッシブ・ノイズとでも呼ぶべきか。ノイズって1曲1曲が長いが「I Woke Up」なんてのも結構良い。1曲の中でかなりの展開が繰り広げられるのが聴いてて面白い。
Princess Army Wedding Combat
向こうの国の暴力温泉芸者かっていう感じのサンプリング主体の作品。ちなみに序盤はBasket Of Deathという、おそらくグラインドコアのバンドとのスプリット。PAWCは逆に1曲1曲が短いイメージだが、アニメジャケだったり、親日感が溢れ、アニメ文化との親和性を感じる。
Harem Noise Wall
Bandcampでアニメキャラクターの画像をジャケに、名前をタイトルにした4分間の雑音トラックを多数リリースしている。メロディーも展開もないただのノイズだが、コンセプトが興味深いし、ジャケとしてアニメの画像、情報としてノイズ音という形でおそらく音楽プレーヤー内にストックできるのが味噌だろう。うまく考えたものだ。
異常。