Patchwork Dream

随時、記事の加筆・修正または再掲載します。

夜集中したい時に聴くアルバム10選①

どうやら夜の缶詰・徹夜作業にはストーナーロック、またはフォークソングが良いらしい。余計な情報は無くただそこに安らぎと空間を与えてくれる。

1.高田渡『石』

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まったりしたい夜や家で過ごす作業時間などに聴いているとなんとなく心が落ち着くのはフォークソングが良い。タモリがフォークを「根暗の音楽」と評したが、そんな気分の時に丁度良いのだ。夜の孤独にこのちょいとした盛り上がりが丁度良い。ギターの音色と語りかけるような歌が心地よい。昭和の漫画家がボロアパートに身を潜めて作業に挑む時に流れていそうな雰囲気。

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2.1000mods『Super Van Vacation』

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ストーナーロックというジャンルらしいが、スローな感じのテンポに乗っかる重いベースとドラムの上物の音が響いていて良い。メタルのジャンルらしいがうるさくないし、夜に一人ドライブして帰るときに流していると落ち着く雰囲気。

3.Asteroid『Ⅱ』

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「Karma」のイントロが最高。歌のはいるタイミングがだいぶ遅いのも含めて良い。ベースのリフが全体的に最高だし、要所要所に癖になるカッティングが入るのが良い。

4.Demon Fuzz『Afreka!』

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若干プログレっぽく途中で展開や雰囲気がガラッと変わったりするが耳障りは良い。朝聴いても良さそうな雰囲気はあるが、朝の満員電車に揺られて聴くイメージの曲ではないし、どこかパーソナルな雰囲気を醸し出している。その理由がジャズだからかなのかどうかはわからない。ジャズ以外にもファンクやロックのような様々な要素を含んでいる。

5.Naxatras『Naxatras』

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これもどうやらストーナーロック。ただ夜でなくて朝聴いても良さそうだし昼聴いても夕方聴いても良い。他のストーナーロックと比べてもサーフミュージックやサイケ的な雰囲気が強く、落ち着いた雰囲気。

6.Octopus Diver『The Last Trip Of A Lifetime』

octopusdiver.bandcamp.com

サーフミュージックっぽく波の音が聞こえるし、ギターが風に乗っているような雰囲気で、ベースも重い波のようで良い。海辺の風が吹いているログハウスに寝っ転がりながら聴きたい。夕暮れ時のまだ空が絶妙に明るい青い時間に聴いて過ごしたい。田舎の国道沿いのサーフ系のデカいテンポで流れてそうな雰囲気。

7.Exmagma『Goldball』

Exmagma – Goldball

オシャレでグルーヴィなサウンド。サイケでロックでフュージョンな雰囲気で得体の知れない掴めない雰囲気を醸し出している。まったりと急ピッチが来るような感じ。全体的にはシンプルな音数なのに無限に感じるサウンドが良い。夜である必要はないが、何か昔のセリフのない60~70年代のアクション映画でありそうなサウンド

8.Hawkwind『Hawkwind』

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スペース・ロックという部類だが、プログレ的で様々な展開があり、ボーカルパートが少ない。不気味な曲調の「The Reason Is?」や「Paranoia」のようなインストもある。

9.Anduela Keku『Climatic Rock』

collettivosbermuz.bandcamp.com

ミニマルな音楽だがジャケットのような果てのない砂漠をひたすらゆっくりと進んでいるような感じ。若干展開があったりするのが面白い。

10.Nuito『Untella』

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全体的に激しめの曲調が多いが深夜の静けさにはかえって丁度良いインスト。マスロック最高。台風の吹きすさぶ夜のように1秒1秒で目まぐるしく展開が変貌して激しく唸っている。

 

以上。

きおくにないことはなかったこと きおくなんてただのきろく

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☟今はもう一人の人間の人生をほとんど追体験できるような世の中になった気がする。下記記事にも書いたが、歴史に残るような人物でなくても日々の生活の記録を残し、それを第三者が見ることができる世の中になっている。

angrybreakfast.hatenablog.com

一つのネガティブな経験に影響されてどん詰まりしないためにも、いろんな生活及び可能性・パターンを知ることで、少しでも生活にゆとりができ、人生を豊かにすることだろう。

「そいつの一生を要約するとしたら、そういった日々の変わらない日常は省かれる。結婚だとか離婚だとか、出産だとか転職だとか、そういったトピックは残るにしても、日々の生活は削られる。地味で、くだらないからだ。でもって、『だれそれ氏はこれこれこういう人生を送った』なんて要約される。でもな、本当にそいつにとって大事なのは、要約して消えた日々の出来事だよ。子供が生まれた後のオムツ替えやら立ち食いソバ屋での昼食だ。それこそが人生ってわけだ。つまり」
「人生は要約できない?」
「ザッツライト」
出典:モダンタイムス(上) (講談社文庫) | 伊坂 幸太郎 |本 | 通販

―――日記の効能

ただ頭で考えているよりも、日記をつけたり、自分の考えや感情を書き出したりするほうが、高度な心理的処理を要するため、気持ちの整理やストレス・不安の緩和に役立つことがわかっている。また、書き出す内容に、よかったことや感謝していることも含めると、さらに寝ざめのいい長い睡眠が取れる。不安で夜眠れない大学生を対象としたある調査で、1週間、毎晩寝る前に日記を書くよう指示された無作為抽出グループは、就寝時のストレスや不安の緩和、睡眠時間や睡眠の質の向上が見られたと回答した。

www.dhbr.net

日記をつけているあいだ、「私」が消えるからではないでしょうか。いつも忙しい「私」が、そうやって忘れられている束の間、少しだけ休むことができるのではないかとおもいます。
 
「私」が消える、それは死ぬことに似ています。日記は、私が本当に死んだあと、遺書の役割を果たすかもしれません。そう考えてみると、日記をつけることは、様々な文脈で「死を想う」こととつながっていたようです。

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―――日記、記録について

日記というものは、気になった人や好きな人のしか見たくないみたいな感覚はあるだろうが、わかりやすく言うとブログがもう日記のようなものだ。

☟noteで面白い記事があったが、これがなかなかアナログの手帳を使いたいと思わしてくる。今はEvernoteやらOneNoteなどのオンラインメモ帳的なものが便利で個人的にはそれを使うことが多いが、どんな場面でも即座に表現するとすれば紙の手帳が優れている場合がある。つまり文字だけでは表現しきれない場合も図や絵で表現できるのだ。

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―――Blog Is Dead

本も映画も省略化され、ブログもSNSによって省略化された。それほどまで事細かに時間を割くことにためらいがあるのだ。まっとうな書籍などではないので、こんなブログなんかも便所の落書き程度でしかないのだ。

書籍

中原昌也中原昌也 作業日誌 2004→2007』

中原昌也 作業日誌 2004→2007 (boid / Voice of Ghost)

好きなアーティストのファンブックでは日記が載ってることもあるが、中原昌也の作業日誌とかは面白くて何周でも見れてしまう。おすすめの映画や音楽も紹介されていて参考になる。在宅を極めたりしていて最高。

川尻こだま『川尻こだまのただれた生活 』

第一集: 「いなげやの話 他」 川尻こだまのただれた生活

自堕落具合が共感できるし、ゆるい漫画が面白い。自堕落ライフハックあるあるネタがわかり過ぎる。こういうマンガは読んでても悲観することがないので良い。塩を舌先につけてそれを酒で洗い流す限界つまみだったり、真似すべきでなさそうな日常のチップスが散らばっている。現代版漫画版徒然草って感じ。

楽しいことしか起きない! 福田ナオのわくわくインターネット生活

楽しいことしか起きない! 福田ナオのわくわくインターネット生活

幼少の頃からインターネットに触れてきた自分史とオタクな日常を描いた漫画。好きなコンテンツに触れるのを夢見がちだが、実際はファンのままかクリエイターになるしかその楽しさを享受出来ないのでは、という結論に至る。

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中年男子の日常

中年男子の日常 無料の巻

JKに偽装した中年男性らしいテーマの四コマ漫画。実際の読者からの感想を集めた感想欄を見ながら漫画を読むというWeb的な漫画。

ブログ

やーこ

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エピソードトークが豊富で、タイトルから少し危ない話なのかと思いきや、中身はすべらない話のオンパレード。タイトルとは裏腹に誰も傷つかないほっこりするような話が多くてつい読んでしまう文才がある。

筒子丸

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基本的に風俗ネタなどのシモの話題が多く、ケンコバの話を聞いているような感覚になるが、臨場感があり、レビューとしてはかなり惹き込まれる文章になっている。

生きたい僕と死にたい僕

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何の気なしに上京してホームレスをしている若者の記録。内容や誤字を気にせず記入している感じなど、リアル感が凄い。更新が途中でなくなっていこうどう過ごしているのかが気になる。

落下星の部屋

rakkasei.syogyoumujou.com

つい最近まで更新があったブログだが、今読んでもいつ自分がこうなるかわからないという不安と日に日に悪化していくことにどれだけ自分が耐えられるかという点で身につまされる。

30歳前後で離婚して以来、ずっと独身を貫いている。テニスやスキー、スキューバダイビングが好きで、自宅マンションには天体観測用の望遠鏡やパソコン、カメラなどの品々が並ぶ。仕事に趣味にと精力的に過ごす一方で、無類の酒好きを止める相手はいない。いつしか医師から糖尿病(2型)だと告げられた。

不整脈の症状もあり、毎日薬を服用して定期的に医師の診察を受けるようになったが、自覚症状は薄く、不健康な生活が改まる気配はなかった。冒頭の引用はその果てに起きた“入り口”の出来事といえる。

右目失明。運転免許を返納し、視力回復に望みをつないで2年ほど通院して検査したがよい兆候は現れなかった。それどころか、数年と経たないうちに神経障害や腎臓障害など、糖尿病でよく起きる複数の合併症が頭をもたげるようになってきた。理由は本人もよくわかっている。

toyokeizai.net

サイト

■手帳類図書室

crea.bunshun.jp

1時間 1,000円で好きな日記や手帳を閲覧することが出来る施設。他人の日常は今やブログでも見ることが出来るが、紙に記された記録として閲覧するのはやはり趣がある。

 

以上。

スタートを切り出したいときに聴くアルバム10選③

1.Fazerdaze『Morningside』

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カーテンを開けて一日が始まるような序盤のイントロのギターが心地よい。チープなドラムマシンのリズムに濾しに濾した透き通ったボーカルも良い。ブリブリしたシンセの音も良い。「Lucky Girl」の風鈴のような響き方が良い。

2.Lucifer's Friend『Awakening』

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タイトルにもあるように、早朝のまだ空が青い早番仕事に出かける際に聴いて目を覚ますための音楽って感じがする。ボーカルが遠くで鳴っているような感じなのでうるささや不快感はない。

3.xiexie『XIEXIE』

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カーテンを開けて差し込む日差しとその温かさ、輝きが音で伝わる。シンプルながらリバーブの掛かった深い穴に向けて歌っているようなボーカルがスパイスになっている。一日の始まりに良いテンポが形成されている。

4.SAKEROCK『ホニャラララ』

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「会社員」から朝ドラの始まりを彷彿とさせるが、こんなにクレイジーキャッツのように朗らかに会社員をやってのけるのは面白い。「ホニャラララ」もギターが鳴りながらもどこかクレイジーキャッツのようなNHKのような雰囲気がしてしまう。インストの星野源や浜野謙太を体感するにはこのバンド。SAKEROCKマーティン・デニーの曲名からだそうだが、日本のモンド・ミュージックってこんな感じだろう。

5.Jacob Collier『In My Room』

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まずは自宅から1日が始まる。寝ぼけ眼をこすりながら「さあやるぞ」って感じのスタート。朝礼のBGMで流れそうな雰囲気の「Woke Up Today」。1日のスタートをしばらく自宅で過ごす場合には最高に居心地の良い空間を提供してくれる作品。

6.Sun Voyager『Seismic Vibes』

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リバーヴの効いたボーカルに宇宙的な音響処理があるストーナーロック。朝聴きたい。なんとなくピンク・フロイドっぽい感じがする。

7.Jimanica『GRAND AGE』

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1曲1曲の雰囲気が違い、ニューウェーブのような洗練されたカチッとしたサウンドが流れる。それぞれゲストが居てサウンドから得られる印象も異なる。METAFIVEやMONDO GROSSOの『NEXT WAVE』のような雰囲気。プロジェクトの尾島氏は様々なCM楽曲を手掛けているようで、幅広いテイストを味わえる。

8.DATS『Application』

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まずパソコンを開いて一日が始まる感じがする。SNS文化が主流になったインターネット・ネイティブ世代には刺さる作品。METAFIVEっぽい音だが、幸宏氏からもコメントが寄せられ、ドラマーの大井一彌はYMOイベントに参加するYMC(Yellow Magic Children)のようだ。

☟yahyelは若干抽象的な雰囲気が高く実験的な感じ。音的な面白さやアプローチで言えばこちらだが、DATSは音がまとまっていて具体的な主張が強いイメージ。

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9.AWOLNATION『Run』

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U2のような80年代ポストパンク・ニューウェーブ的な雰囲気がある。ローテンポながらもダブステップのようにベースが響くパートがある「Run」から、着信音のようなイントロのシンセで目が醒めるような「Woman Woman」は最高。

10.BOOM BOOM SATELLITES『19972016 -20082016 』

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冒頭の「LAY YOUR HANDS ON ME」が最高にスタートダッシュを切っている感じがして良い。ビッグ・ビートと言ってもプロディジーケミカル・ブラザーズのような陽気な雰囲気ではなく、感傷的な雰囲気を伴っている。空間になり響く電子の粒と時を刻むようなキック、それを包み込むようなギターや複数の音色が飽和していて、それでいてまとまって洗練された音になっている。RIP.

 

以上。